スリランカの首都はご存知?

アジア泌尿器科学会(UAA)のためにスリランカを訪れた.
UAAの学術集会は2年に1回開かれていて,昨年は台北で開かれ,来年はタイ(パタヤ)での開催が決まっている.UAAでは,この2年の間の年に,AsianUrological Symposiumを開催し,大きな学術集会を招致するだけの力の無いメンバー国へ教育の機会を与える企画を行っているが,今回のスリランカでの会がそのシンポジウムである.

スリランカの人口は約2,000万であるが,泌尿器科専門医は20数名とのことで,Sri Lanka Association of Urological Surgeonという学会が設立されている.本会の前日に,スリランカ国立病院での前立腺肥大症のライブ手術と講演会にも参加した.高価なレーザー機器を揃えることが出来ないので,TUEBによる前立腺核出術が中国から招聘されたProf.Liuによって行われていた.きわめて多数の症例を経験されている教授で,無駄の無い見事な手術だった.

皆さんはスリランカの首都をご存知だろうか.コロンボと思っていたが,そうではなく「シュリー・ジャヤワルダナプラ・コーッテ」だと初めて知った.実はコロンボから10キロくらい離れた場所で,池に囲まれた立派な国会議事堂以外にはなにもなく,何故ここに首都があるのかまったく理解出来なかった.しかし,敬虔な仏教徒が多いためか,国民は全体的に穏和で,日本人にも親しみやすい国のように思えた.

今回のシンポジウムには,アジアでのBPH/LUTSのコンセンサス形成を始める準備会議のために中川教授(鹿児島大)と武田教授(山梨大)にもご足労いただいた.会議以外でご一緒する機会は少なかったが,皆さん貴重な体験をされたと思う.