医局

「医局には入っておいたほうが良いのですか?」学生との昼食会でよくされる質問である.現在は,ほぼ死語になっている「医局」だが,大学同門会とほぼ同義語で,おそらく関連病院間の人事異動に巻き込まれる集団を指すのだと思われる.

教授が若い医師に無理難題を押しつけ,関連病院を支配するシステムとして悪名高い「医局」であるが,私自身は,様々な特色ある関連施設を有効利用して医師をバランス良く教育するシステムと位置付けている.それが結果的に地域医療に貢献することになれば,さらにすばらしい.また,不慮の事故や病気にも優しく対応できるシステムでもある.私の答えは「どこの大学でも良いので若い時は医局に入っていろいろな病院を経験するほうが良いと思う.いやになったら辞めれば良いだけ.」

年末年始は次年度の人事案件で忙しい.すべての「医局員」が笑顔で受け入れてくれる人事は不可能である.ストレスフルなこの仕事が無ければ良いのにと毎年のように思っている(教授の給料分には入っていない仕事である.).

( 小川 修 )