新しいロボット

つい先日、手術室に新しいロボットが搬入されました。

手術用ロボットが広く普及して、実際の治療に用いられていることや、その名がダビンチということぐらいはある程度一般的にも知れ渡っているかと思います。

アメリカで最初に認可されたのが2000年ですから、かれこれ20年近くの歴史があり、自動車などと同じで新型に更新されていくわけです。ダビンチではstandard→S→Si→Xiと進化したなかで、京大病院では今回SからXiへのバージョンアップとなります。iPhoneでいうと4→6Sぐらいの感じでしょうか。(あくまで個人的イメージです。)

精巧さと見た目のシンプルさは言うまでもなく、新しい機械の何とも言えない冷たさと香りはいいものです。

手術用ロボットですからきわめて特殊な用途ですし、一般的に普及するような製品と違って爆発的に売れて安くなるものでもありません。どうしても競争原理の働きにくい分野なので、このロボットが世の中の工業製品の進化と同等レベルなものなのか、少し進んだものを取り入れたハイエンドなものなのか、はたまた安全と確実性を最優先にして実は少し古めの技術を使っているのかを判断するのは難しいところです。実はもっと優れた技術が開発されていても出し惜しみされながら少しずつ更新されていくのかもしれません。

中国ではすでに“妙手A”という結構(というか相当)ダビンチに似たロボットがありますが、やはり日本の技術を生かした国産のロボットが開発されて輸出できる時代が来てくれることを切に期待します。当然その(和風な?)名前も楽しみにしたいところです。

山崎でした。