専門医試験!!

 こんにちは、医員の松本です。

 先日、泌尿器科専門医試験をうけてきました。専門医とは日本泌尿器科学会が制定する認定制度で、泌尿器科専門研修を4年間終了した後に受験資格が与えられ、合格すると‘晴れて泌尿器科専門を名乗ること’ができます。国家資格ではないので、実はこれがなくても泌尿器科医として働くことができますし、これを持っていると給料がアップするわけでもないので、何のために必要なんだろうかと思ったりしますが(アロマセラピストとか野菜ソムリエとかと似たような感じでしょうか?)、何はともあれ、これを持ってやっと一人前かなという気分になります。少し説明を加えますと、僕たちは大学を卒業後2年間初期研修医の期間を経ます(この期間は色々な科をローテーションします)ので、医者として6年目になってとりあえず一人立ちということになるわけです。

 では4年間の研修の間に何をするかと言いますと、京都大学泌尿器科の場合、大学病院で1年間、それ以外の一般病院で3年間勤務してそれぞれの施設で教育をうけます。泌尿器科は主に外科系の診療科にあたりますが、外科系では同じ手術でもそれぞれの病院によってやり方が微妙に異なり、所謂‘お作法’というものが存在します。つまり京都大学流派というような‘お作法’があり、僕らはそれを学ぶことになります。特に大学病院では、‘オーベン’といわれる先生と一組になって(僕らは‘ネーベン’といいます)、日々の診療にあたりながら、手術の方法やプレゼンのやり方などを教えてもらい、いわば徒弟制度のような感じで学んでいきます。このように書くとものすごく厳しそうな印象で、昔の先生の話を聞くと色々とおかしく、時に理不尽な?エピソードが沢山あって面白いのですが、今はそうでもなくて割と和気藹々としています。とはいえ、一度不用意な事をしてしまうとビシッと叩き直されますから、その辺りが大学病院の厳しさであり、元来怠惰な性格を持つ僕の背筋はビキビキ伸ばされ、痛みがあるものの心地よくも感じる毎日です。

 とういことで、今年に30歳になりますが、30にして立つの言葉通りなんとか立って歩いていきたいと思います。

 専門医試験合格しているといいなあ。。。