有朋自遠方来 不亦楽

秋の学会シーズンがやって参りました。
泌尿器科関連の学会・研究会も大小さまざまなものを含めると、ほぼ毎週のようにどこかで何かしらの学会が催されています。

学会出席の主目的は最新の情報の収集や、自身の研究成果の発表、あるいは学術的ネットワークづくりだったりするわけですが、そのようないわゆる学会活動だけでなく、普段はなかなか訪れる機会のない都市を学会の合間を縫って観光をしたり、ご当地でしか味わえない名物に舌鼓を打ったりということを楽しみにしておられる方も多いのではないでしょうか。

そういった学会出張に伴う非日常のなかでもとりわけ楽しみなのは、普段会う機会の少ない人に会うということではないでしょうか。たいていは普段は遠く離れた施設で働いている者同士が同じ学会に出席することで実現するわけですが、相手が学会に出席していなくても、たまたま学会の開催される都市あるいはその近隣に住んでいて、という場合もあるかと思います。

去る9月30日から10月4日まで福岡市で開催された第32回国際泌尿器科学会(Société Internationale d’Urologie: SIU)に出席してきました。学会は決して大規模なものではありませんでしたが、その分ポイントを絞ってよくまとまっていて、良い勉強になりました。

今回の学会ではH10年同期入局の4人で食事に出かけました。4人のうち3人は現在京大病院泌尿器科に勤務しており、それこそほぼ毎日顔を合わせるのですが、もう1人は現在福岡県久留米市在住で、めったに会うことができないということもあり、たまたま京大の3人が今回の福岡で開催される学会に出席する機会を捉えて集まることになりました。

以前には夏の同門会などで少なくとも年1回は集まる機会もあったのですが、メンバーの海外留学や遠方への転居などもあり、今回は数年ぶりの集合となりました。もつ鍋や海の幸、焼酎などを堪能しながらお互いの近況などを語り合いあっという間に夜は更けていきました。

H10年同期入局の4人

学会に出席するには、当然学会そのものの準備も必要になりますし、その間病院を空けることになるため、そのしわ寄せや埋め合わせという問題もあるのでそれなりに大変ではあるのですが、頑張った分こういった楽しみもあったりします。

秋の学会シーズンは、次の年の春の学会演題申し込み締め切りのシーズンでもあります。学会にともなうこういったささやかな楽しみを励みに、今はせっせと来年春に予定されている学会の演題申し込みの準備をしています。

2012年10月
助教 小林 恭