秋のレクリエーション

はじめまして、医員の松田歩と申します。
街では落ち葉が目立ち、吐く息も白くなって、いよいよ冬だなぁと感じる季節になりました。

私は京都での生活が今年で4年目になります。その前の研修医時代は沖縄で過ごしたので、こちらに来てはじめての冬は熱燗が手放せませんでした。4年もたつと慣れたもので、今では2月でもキンキンに冷えた生ビールで乾杯ができるようになりました。

気候的にはやや厳しい京都ですが、近くには魅力的な寺社仏閣が多数あります。
私の趣味はそういった日本文化に触れることなので、ふとした帰り道などでも気分が和んだりします。

ちなみに学生時代は空手道部に所属しておりました。
よく合コンではそんな風に見えなーいとか言われていたのですが、当時は坊主頭に黒帯道着で海岸を走り、ビキニのお姉さん達に白い目で見られていました。

合コンやオネーサンはあまり重要ではないのでまじめな話をしますと、空手道をはじめ柔道・剣道・合気道・華道・茶道・書道など日本には「道」と名のつく文化が多くあります。
細かい手段はそれぞれ違いますが、精神や人間性を高めるという目的は同じであると思います。地道な稽古を積み重ね、理に沿った動きを追求し、一瞬の技に全身全霊を込める。

これは手術にも通じるところがあります。
現在私は「泌尿器科道」に携わっておりますが、なかなか先は長そうです。
何にでも「道」を求めるのは日本人の国民性でしょうか。

さて、寺社好きにとってうれしいイベントが先月ありました。秋のレクリエーションです。
これは忙しい秋の学会シーズンの合間を縫って、医局長の先生が企画してくださるもので、皆で息抜きをしようという行事です。ボウリングなどのスポーツをしたり、宴会をしたりするのですが、今回は紅葉見物+牡丹鍋ツアーでした。

17時ごろにバスで病院から貴船神社へ出発。
みんなでバスに乗るとテンションが上がってしまうのは私だけでしょうか、他愛のない会話をしながら30分ほどで神社に到着。辺りには赤く色づいた紅葉の絨毯が広がっていて皆感動、と言いたいところだったのですが時間はすでに18時前でほぼ真っ暗でした。しかし、灯篭の灯りに照らされてぼんやり映る紅葉は幻想的でロマンチックでした。

貴船神社

ちなみに貴船神社は水の神様なのですが、縁結びの神としての信仰もあり、訪れたときも若いカップルや女性がちらほらおられました。

お参りをした後、水占みくじを引きました。
水の神様であるので、境内の御神水に浮かべると文字が浮かんで見えるおみくじです(1枚200円)。

私は「吉」でした。学問は「怠らぬこと」、恋愛は「破るる恐れあり 手を出さぬがよし」で、本当に吉?といった感じでした。大吉の人もいましたが、さすがに凶を引かれた方はいなかったようです。おみくじを結んで、夜の紅葉の雰囲気を満喫しつつ神社を後にしました。

牡丹鍋再びバスで旅館へ移動し、宴会に突入です。
きれいな牡丹鍋を皆で堪能しました。

イノシシは匂いがきついとの先入観があり、今まで積極的に食べようとしなかったのですが、食べてみてびっくり全く臭みがありませんでした。味噌が少し入っただしも肉に合っていてとても美味しかったです。ポン酢を少し加えるとまた絶妙な味になります。
旅館自家製の焼酎もいただき、みなさん大いに盛り上がっていました。

風情ある紅葉と豪華な料理に目も舌も癒され、すっきりリフレッシュできました。

そういえばこのブログ、ごちそうやお酒の話が多いなぁと思いながら、ついつい私も食べられる牡丹の写真をアップしているのでした。

 2012年12月 医員 松田 歩