冬の代名詞

皆様、冬はお好きですか?

さてさて、助教の今村でございます。
大阪生まれ、大阪育ちで雪とは無縁の生活を送っていたせいか、数年前までは冬が大嫌いでした。寒いし、すぐ暗くなるし、早く春にならないかなとずっと考えていた次第です。

それがアメリカ留学の際に、大寒波地帯である北米に住んでみたところ、実は屋内は暖房が行き届いて暖かいし、雪が積もれば外で遊び放題(子供とそりすべりばかりしてました)、その上除雪車さえやってくれば道路も安全だしで、すっかり冬好きになってしまいました。

では、皆様は冬といえば何が思い浮かびますか?

私にとっては、冬の代名詞はスキーとカニにつきます。
スキーは研修医のころ、当時在籍していた大阪日赤N部長の「スキーが理由ならばなんぼでも休んでよろしい」との言葉を真に受けて、しょっちゅう行っていたのですが、30代を迎えて体力の衰えとともにいつしか足が遠のいてしまいました。
それが、昨年度に子供がスキーを覚えて、「家族で行きたい!」との希望をもってしまったわけです。

そこで、今年は夏休みを冬休みに振り替えて、40代の体に鞭打って、家族でスキーに行って参りました。意外と滑れる自分に驚きつつ、昼休憩中にホテルのアトラクションを眺めていたところ、「かまくら作り」なる文字を発見!子供達も大興奮で「作りたい!」と意見が一致し、家族一同で参加することにしました。

指導員の方が懇切丁寧に教えてくれるのですが、雪を乗っけて固めてお山を作って真ん中をくり抜くだけと見くびっていると、これが過酷な完全肉体労働なのです。
30分も経つと、子供たちは疲れて戦線離脱。
指導員の方に、「結局、どの家族もお父さんお母さんが頑張るんですよね」と同情されながら、妻と作業を続けること1時間。40代の体が限界に近づいた時、ついにかまくらが完成しました。
自分でいうのも何ですが、家族4人でも入れる、それはそれは立派なものです。

おじさんでもやればできると妙な達成感に浸っているさなかに、指導員の方からのまさかの一言が。
「では今から壊しましょう」!?
そう、次の組の人たちが待っていたのです。
そして、体力の復活した子供達により、豪快に壊されていくかまくら・・・。私の胸に去来した思いは、諸行無常であったことは言うまでもありません。
かまくら作り

もうひとつのトピックのカニついてですが、京大泌尿器科では毎年冬に「豊岡カニの会」なるツアーがあります。
医局長引率のもと、小川教授、研修医そして看護師さんたち御一行で城崎近傍の竹野まで出かけて、公立豊岡病院の先生方とカニを堪能するツアーなのですが、私も今年は医局長として参加してまいりました。

実は私、引率者であるにもかかわらず初参加で、結構楽しみにしておりました。
行きの電車からビールで盛り上がりつつ、3時間かけて目的地の民宿に到着。そして、待ち焦がれていたカニとの対面を果たしましたが、何とも大きく身がしまっており、食べごろという感じでありました。

乾杯が終わっていよいよ調理開始となったのですが、なんせ初参加なので、なべと七輪が両方ある状況でどっちを使うのがいいのか良くわかりません。
さて困ったとなったところで、隣の研修医A先生が、「これはなべにつけてしゃぶしゃぶ風で」とか「こちらは七輪で焼いて」と的確に指示を出してくれるではありませんか。その上、その指示通りに調理するとうまい!

私が指導していたころには優柔不断が代名詞であったA先生なのに、成長したなと感心した次第です。でもその後の飲み会で、女性関係を問い詰められるとしどろもどろになるところが変わってなくて、ちょっぴり安心しましたけど。
何はともあれ、大満足のカニの会でした。
大満足のカニの会

豊岡カニの会

こうして楽しかった冬も終わりに近づき、私もこの一年の医局長の仕事を終えて、ほっとしております。
春からは大津赤十字病院に赴任し、心機一転頑張ります。
京大病院でお世話になった皆様、本当にありがとうございました。