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最終更新年月日:2023/07/21

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R2584 臓器移植、造血幹細胞移植におけるHLAエピトープ解析

研究の名称

臓器移植、造血幹細胞移植におけるHLAエピトープ解析
(京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院 医の倫理委員会の審査を受け、研究機関の長の許可を受けて実施しています。)

研究機関の名称・研究責任者の氏名

京都大学 肝胆膵・移植外科 波多野悦朗
金沢大学 肝胆膵・移植外科 八木真太郎
佐賀大学 医学部附属地域医療科学教育研究センター 数理解析部門 川口淳
秋田大学 泌尿器科 齋藤満

研究の目的・意義

臓器移植、造血幹細胞移植後は、他人の組織が自分の体内に移植されるため、拒絶やGraft-Versus-Host Disease(GVHD)といった免疫反応が生じます。この反応は、他人かどうかを判断する標識であるHuman Leukocyte Antigen(HLA)とよばれる組織適合性抗原が異なるために生じるとされています。そのため、できるだけHLAが適合したドナーを選択すべきとされてきました。近年、エピトープと呼ばれるHLA分子上で免疫反応を惹起する部位の構造が解明され、免疫反応の起こしやすさは保有するエピトープに左右される可能性があることがわかってきました。
そこで、京都大学では移植を受けられたレシピエントとドナーのHLAエピトープの適合度が、免疫反応や予後にどのように関わっているかについて研究を行っています。
この研究によって、移植前に免疫反応の起こりやすさの判断ができるようになったり、移植後に発症した免疫反応に対する新たな治療薬の開発につながるのではないかと考えています。

研究実施期間

2020年8月26日から2023年8月25日

対象となる試料・情報の取得期間

1990年1月1日から2022年12月31日までに京都大学医学部附属病院 肝胆膵・移植外科、小児外科、臓器移植医療部、呼吸器外科、泌尿器科、血液・腫瘍内科において、肝移植、膵臓移植、小腸移植、肺移植、腎移植、造血幹細胞移植について診断及び治療のため診療を受けた全ての症例、及びそれぞれの移植ドナー(生体、脳死、血縁・非血縁ドナー(骨髄・臍帯血バンク登録ドナーを含む))となった全ての症例。
1990年1月1日から2022年12月31日までに秋田大学医学部附属病院 泌尿器科において腎移植について診断及び治療のため診療を受けた全ての症例、及びそれぞれの移植ドナー(生体、脳死ドナー)となった全ての症例。

試料・情報の利用目的・利用方法

2022年12月31日までの既存の試料(組織標本、血液検体など)・診療記録(カルテ)を用います。既存の試料については、新たな検査を施行します。具体的には、既存の組織標本を用いた抗HLA抗体染色を含む免疫染色、また、既存の血液検体を用いたPCR-SSOP法によるHLAアレルタイピング検査(アレルレベルでのHLAタイピングの結果がない場合)を新たに施行します。診療記録については、治療歴、検査歴(下記)を振り返り、データを集積します。得られたデータを元に統計学的解析を行い、HLAエピトープと、移植後の免疫反応、予後についての関連性を検討します。

利用または提供する試料・情報の項目

・肝移植、膵臓移植、小腸移植

レシピエント側因子

移植前
評価項目
  年齢、性別、診断名、血液型、血液検査初見(血算、凝固、生化学、感染症、肝炎ウイルスの血清学的所見、ウイルス型、ウイルス量、HLAタイピング(抗原・アレルレベル)、HLAエピトープ、抗HLA抗体、抗non-HLA抗体、自然抗体、リンパ球クロスマッチ、尿検査、飲酒・喫煙歴、Child-Pugh score、MELD score、臨床所見(身長、体重、バイタルサイン、黄疸、腹水、肝性脳症、浮腫)、CT検査所見、MRI検査所見、腹部超音波所見、上部・下部内視鏡所見、呼吸機能・心電図・心エコー所見、合併症(糖尿病(抗GAD抗体など自己抗体)・虚血性心疾患・腎不全など)、血液透析の有無、移植待機日数、血漿交換、リツキシマブ投与の有無、免疫抑制剤投与の有無、インスリン分泌量、インスリン治療投与歴、量、下痢など便通評価、アルブミン、プレアルブミンなどの栄養状態
移植後
評価項目
  移植日、手術術式、手術時間、移植肝の種類、移植臓器容積・重量、術中の血行動態、移植臓器の阻血時間、出血量、輸血量、輸血の種類、免疫抑制剤の種類及び投与量、免疫抑制剤の血中濃度、移植後合併症の発症日(移植からの日数)、入院日数、術後血液検査所見、尿検査、術後腹部エコー検査所見、ICU滞在日数、人工呼吸管理日数、拒絶反応の有無及びステロイドパルスなどの有無、GVHD発症の有無(診断として皮膚生検、消化管生検、肝生検、末梢血キメリズム検査、骨髄検査)、肝生検病理所見(通常のHE染色に加え抗HLA抗体染色を含む免疫染色)、抗HLA抗体、抗non-HLA抗体、自然抗体、術後感染症(CMV、EBVを含む)、術後腎不全、術後血液透析の有無、術後糖尿病の有無、B型肝炎・C型肝炎に対する抗ウイルス療法の有無、免疫抑制剤のアドヒアランス、その他の術後に生じた偶発症。剖検検体を用いた組織評価。インスリン分泌量、インスリン治療投与歴、量、下痢など便通評価、アルブミン、プレアルブミンなどの栄養状態
  結果因子 死亡、グラフト不全、再移植、早期・長期合併症の発症率、拒絶(拒絶の発生に関わる因子である抗HLA抗体の発生)、GVHDの発症率、重症度

ドナー側因子

移植前
評価項目
  年齢、性別、血液型、患者との続柄、血液検査所見(血算、凝固、生化学、感染症、HLAタイピング(抗原・アレルレベル)、HLAエピトープ、尿検査、臨床所見(身長、体重、バイタルサイン)、飲酒・喫煙歴、糖尿病有無(抗GAD抗体など自己抗体)、インスリン分泌量、インスリン治療投与歴、量、下痢など便通評価、アルブミン、プレアルブミンなどの栄養状態
移植後
評価項目
  移植日、手術術式、血液検査所見(血算、凝固、生化学、感染症)、尿検査、ドナーに対する抗HLA抗体を確認するためのリンパ球クロスマッチ、インスリン分泌量、糖尿病の有無、下痢など便通評価、アルブミン、プレアルブミンなどの栄養状態

・肺移植

レシピエント側因子

移植前
評価項目
  年齢、性別、診断名、血液型、血液検査初見(血算、凝固、生化学、感染症、HLAタイピング(抗原・アレルレベル)、HLAエピトープ、抗HLA抗体、抗non-HLA抗体、自然抗体、リンパ球クロスマッチ)、飲酒・喫煙歴、臨床所見(身長、体重、バイタルサイン、胸水)、胸部X線所見、CT検査所見、MRI検査所見、呼吸機能・心電図・心エコー所見、合併症(糖尿病・虚血性心疾患・腎不全など)、血液ろか透析の有無、人工呼吸器装着の有無、移植待機日数、血漿交換、リツキシマブ投与の有無、免疫抑制剤投与の有無
移植後
評価項目
  移植日、手術術式、手術時間、移植肺の種類、移植臓器容積・重量、術中の血行動態、移植臓器の阻血時間、移植臓器の細菌培養検査、出血量、輸血量、輸血の種類、免疫抑制剤の種類及び投与量、免疫抑制剤の血中濃度、移植後合併症の発症日(移植からの日数)、入院日数、術後血液検査所見、術後X線検査、CT、MRI所見、ICU滞在日数、人工呼吸管理日数、拒絶反応の有無及びステロイドパルスなどの有無、GVHD発症の有無(診断として皮膚生検、消化管生検、肝生検、末梢血キメリズム検査、骨髄検査)、気管支鏡所見、肺生検病理所見(通常のHE染色に加え抗HLA抗体染色を含む免疫染色)、抗HLA抗体、抗non-HLA抗体、自然抗体、術後感染症(CMV、EBV)を含む、術後呼吸機能、術後腎不全、術後血液透析の有無、術後糖尿病の有無、免疫抑制剤のアドヒアランス、その他の術後に生じた偶発症。剖検検体を用いた組織評価。
  結果因子 死亡、グラフト不全、再移植、早期・長期合併症の発症率、拒絶(拒絶の発生に関わる因子である抗HLA抗体の発生)、GVHDの発症率、重症度

ドナー側因子

移植前
評価項目
  年齢、性別、血液型、患者との続柄、血液検査所見(血算、凝固、生化学、感染症、HLAタイピング(抗原・アレルレベル)、HLAエピトープ、臨床所見(身長、体重、バイタルサイン)、飲酒・喫煙歴
移植後
評価項目
  移植日、手術術式、ドナーに対する抗HLA抗体を確認するためのリンパ球クロスマッチ

・腎移植

レシピエント側因子

移植前
評価項目
  年齢、性別、診断名、原疾患、透析歴、移植歴、血液型、血液検査初見(血算、凝固、生化学、感染症、HLAタイピング(抗原・アレルレベル)、HLAエピトープ、抗HLA抗体、抗non-HLA抗体、自然抗体、リンパ球クロスマッチ)、尿検査、飲酒・喫煙歴、臨床所見(身長、体重、バイタルサイン、腹水、浮腫)、CT検査所見、MRI検査所見、腹部超音波所見、呼吸機能・心電図・心エコー所見、合併症(糖尿病・虚血性心疾患・腎不全など)、血液ろか透析の有無、移植待機日数、血漿交換、リツキシマブ投与の有無、免疫抑制剤投与の有無
移植後
評価項目
  移植日、手術術式、手術時間、移植腎の種類、移植臓器容積・重量、術中の血行動態、移植臓器の阻血時間、出血量、輸血量、輸血の種類、免疫抑制剤の種類及び投与量、免疫抑制剤の血中濃度、移植後合併症の発症日(移植からの日数)、入院日数、術後血液検査所見、術後腹部エコー検査所見、術後尿検査、尿量、ICU滞在日数、人工呼吸管理日数、拒絶反応の有無及びステロイドパルスなどの有無、GVHD発症の有無(診断として皮膚生検、消化管生検、肝生検、末梢血キメリズム検査、骨髄検査)、腎生検病理所見(通常のHE染色に加え抗HLA抗体染色を含む免疫染色)、抗HLA抗体、抗non-HLA抗体、自然抗体、術後感染症(CMV、EBV、BKVを含む)、術後腎不全、術後血液透析の有無、術後糖尿病の有無、免疫抑制剤のアドヒアランス、その他の術後に生じた偶発症。剖検検体を用いた組織評価。
  結果因子 死亡、グラフト不全、再移植、早期・長期合併症の発症率、拒絶(拒絶の発生に関わる因子である抗HLA抗体の発生)、GVHDの発症率、重症度

ドナー側因子

移植前
評価項目
  年齢、性別、血液型、患者との続柄、血液検査所見(血算、凝固、生化学、感染症、HLAタイピング(抗原・アレルレベル)、HLAエピトープ、臨床所見(身長、体重、バイタルサイン)、飲酒・喫煙歴
移植後
評価項目
  移植日、手術術式、ドナーに対する抗HLA抗体を確認するためのリンパ球クロスマッチ

・造血幹細胞移植

レシピエント側因子

移植前
評価項目
  年齢、性別、診断名、血液型、血液検査初見(血算、凝固、生化学、感染症、HLAタイピング(抗原・アレルレベル)、HLAエピトープ、抗HLA抗体、抗non-HLA抗体、自然抗体、リンパ球クロスマッチ)、飲酒・喫煙歴、臨床所見(身長、体重、バイタルサイン、黄疸、浮腫)、CT検査所見、MRI検査所見、呼吸機能・心電図・心エコー所見、合併症(糖尿病・虚血性心疾患・腎不全など)、血液ろか透析の有無、移植待機日数、血漿交換、リツキシマブ投与の有無、免疫抑制剤投与の有無、術前化学療法の有無、種類、移植前病期、移植前処置
移植後
評価項目
  移植日、ドナーのタイプ、移植血液重量、投与中の血行動態、輸血量、輸血の種類、免疫抑制剤の種類及び投与量、免疫抑制剤の血中濃度、移植後合併症の発症日(移植からの日数)、入院日数、術後血液検査所見、ICU滞在日数、人工呼吸管理日数、拒絶反応の有無及びステロイドパルスなどの有無、GVHD発症の有無(診断として皮膚生検、消化管生検、肝生検、末梢血キメリズム検査、骨髄検査)、GVHDの治療経過、骨髄病理所見、抗HLA抗体、抗non-HLA抗体、自然抗体、原疾患の再発、術後感染症、術後腎不全、術後血液透析の有無、術後糖尿病の有無、術後化学療法の有無、種類、免疫抑制剤のアドヒアランス、その他の術後に生じた偶発症。剖検検体を用いた組織評価。
  結果因子 死亡、再移植、早期・長期合併症の発症率、拒絶、GVHDの発症率、重症度

ドナー側因子

移植前
評価項目
  年齢、性別、血液型、患者との続柄、血液検査所見(血算、凝固、生化学、感染症、HLAタイピング(抗原・アレルレベル)、HLAエピトープ、臨床所見(身長、体重、バイタルサイン)、飲酒・喫煙歴
移植後
評価項目
  移植日、ドナーのタイプ、ドナーに対する抗HLA抗体を確認するためのリンパ球クロスマッチ
研究結果の発表・研究成果の帰属

解析により得られた結果は、学会発表及び論文として公表します。研究の成果は京都大学に帰属します。

個人情報に関する配慮

患者に関する臨床情報及び資料、血液検体などの試料は匿名化され、当施設と共同研究先の金沢大学 肝胆膵・移植外科(解析に必要な情報、資料のみ)、佐賀大学 医学部附属地域医療科学教育研究センター 数理解析部門(解析に必要な情報、資料のみ)、秋田大学 泌尿器科(解析に必要な情報、資料のみ)にて個別保管します。また、解析に必要な臨床情報及び資料は、解析結果の発表に際しては、この匿名化した集計結果を使用するため、個人が特定されることはありません。

患者への説明同意

本研究は既に行われた診療の記録、既に採取された血液検体などの試料をもとに、後ろ向きに調査を行う疫学研究です。そのため患者さんに対する個別の説明や文書による同意取得は行いません。

研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスク及び利益・総合的評価・対策

日常臨床の既存試料・情報を集計、解析する本取組みが患者に与える負担・リスク・利益は存在しません。考えられるうるリスクとして、個人情報漏えいがありますが規定の対策を行います。将来の集団には、医療の質の向上の利益があると考えられます。

参加拒否及び研究に関する資料の入手・閲覧について

もしこの後ろ向き調査の対象となることを望まない場合は、拒否することができます。研究への参加は任意で、同意いただけなくても、一切不利益は生じません。
参加を拒否される場合の連絡先は以下の通りです。
また、研究対象となる方が希望された場合、他の研究対象者等の個人情報及び知的財産の保護などに支障のない範囲内で研究に関する資料を閲覧可能です。閲覧希望される場合の連絡先は以下の通りです。

  1. ・ 京都大学医学部附属病院 肝胆膵・移植外科
    〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町54
    TEL 075-751-3608 E-mail アドレス transplant@kuhp.kyoto-u.ac.jp
  2. ・ 京都大学医学部附属病院 臨床研究相談窓口
    TEL 075-751-4748 E-mail アドレス ctsodan@kuhp.kyoto-u.ac.jp
試料・情報の二次利用の可能性について

他の研究などへの転用を行う場合には新たな倫理審査を経た上で、必要に応じ新規同意取得あるいは情報公開による拒否の機会を設けます。

研究資金・利益相反について

この研究にかかわる資金は運営費交付金により賄われます。利益相反については、京都大学利益相反ポリシー、京都大学利益相反マネジメント規程に従い、京都大学臨床研究利益相反審査委員会において適切に審査されています。

資料閲覧以外のお問い合わせ先

京都大学医学部附属病院 肝胆膵・移植外科
担当者:伊藤孝司、平田真章
〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町54
TEL 075-751-4323

抗PD-1抗体及び抗PD-L1抗体の治療効果及び副作用予測バイオマーカー探索

情報公開文書

私どもは、下記のようにヒトゲノム・遺伝子解析研究を実施しております。このたび、技術の進歩や新たな知見の蓄積等により研究計画を改訂しましたので、「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」に基づいて本研究に関する情報を公開します。

この文書は、2016年3月8日以降に、京都大学医学部附属病院各科(呼吸器内科・呼吸器外科・泌尿器科・産婦人科・皮膚科・耳鼻咽喉科頭頸部外科)で治療を受けられた患者さんのうち、G1012 「抗PD-1抗体治療を受けたがん患者の血液成分解析」「抗PD-1抗体(及び抗PD-L1抗体)治療を受けたがん患者の血液成分解析」「抗PD-1抗体及び抗PD-L1抗体の治療効果及び副作用予測バイオマーカー探索」の研究参加に同意いただいた方、または京大病院がんセンター キャンサーバイオバンク(クリニカルバイオリソースセンター)「試料の保管と将来の研究利用について」に同意いただいた方の、保存試料や臨床情報などの利用についてお知らせするものです。
具体的な研究内容や個人情報の取り扱い、及び共同研究機関の情報等が、以下に記載してあります。ご同意いただけない場合には、お問い合わせ先にご連絡ください。

研究の名称

抗PD-1抗体及び抗PD-L1抗体の治療効果及び副作用予測バイオマーカー探索
(京都大学医学部附属病院の倫理審査委員会で倫理的観点及び科学的観点からその妥当性についての審査を受け、認可された上で実施しています。研究番号G1012)

研究の目的

抗PD-1抗体(及び抗PD-L1抗体)をうけた患者さんなどの検体を用いて、がん免疫療法の有効性や副作用などに関するバイオマーカー探索及びメカニズム解析などを行い、将来のがん治療の発展に貢献することを目的としています。

研究期間

2026年8月31日まで(延長する場合があります)

研究責任者の氏名

本庶佑 (京都大学高等研究院 特別教授)

研究機関

本研究は、京都大学内外の研究室・研究施設・企業等が参加する他施設共同研究です。

代表研究機関(代表者)
京都大学大学院医学研究科免疫ゲノム医学(本庶佑・茶本健司)

試料及びデータ等を提供する可能性のある京都大学以外の共同研究機関(代表者)
国立がん研究センター先端医療開発センター免疫TR分野(西川博嘉)
理化学研究所統合生命医科学研究センター粘膜免疫研究チーム(FAGARASAN Sidonia)
理化学研究所 光量子工学研究センター(種石慶)
慶應義塾大学医学部医化学教室 専任講師(杉浦悠毅)
株式会社島津製作所 ライフサイエンス研究所(佐藤孝明)
Menarini Biomarkers Singapore, Singapore(Paola Castagnoli)
シスメックス株式会社 中央研究所(吉田智一)
名古屋大学大学院医学系研究科 分子細胞免疫学(西川博嘉)
九州大学医学部呼吸器内科(岡本勇)
近畿大学医学部腫瘍内科(林秀敏)

利用する試料・情報の項目

保存血液検体と保存組織検体、及び電子カルテ等に記載された臨床情報。

試料・情報の利用方法

京都大学医学研究科免疫ゲノム医学及び共同研究機関において、抗PD-1抗体及び抗PD-L1抗体治療の効果に関係すると予測される遺伝子や分子の発現等について、免疫学的手法や遺伝学的手法を用いて解析します。

試料・情報の管理について責任を有する者の氏名

本庶佑 (京都大学高等研究院 特別教授)

個人情報の取り扱い

採取された試料には速やかに試料番号が付され、以降の研究は全てこの試料番号で取り扱われ、匿名化されます。検査データの保管や識別も試料番号に基づいてなされ、最後まで個人が特定されたり不用意にプライバシーが犯されたりすることを防ぎます。
本研究は他施設共同研究のため、匿名化された一部の試料やデータ等は民間企業等を含む外部機関で解析しますが、個人情報がこれらの外部機関に伝わることはありません。今後、国内外の民間企業を含む共同研究機関が追加される場合は、京都大学医学部附属病院の倫理審査委員会で倫理的観点および科学的観点からその妥当性についての審査を受け、認可された上で実施されます。本研究の解析結果は、学会や学術雑誌、データベース等で公表されることがありますが、その際でもあなたの個人情報が外部に公表されることはありません。集められた試料やデータ等は、性質に応じて原則として研究成果発表後に一定期間保存され、すべての解析が終了した時点で破棄されます。ただし、将来的に他の研究課題で使用する場合には、京都大学医学部附属病院の倫理審査委員会で倫理的観点および科学的観点からその妥当性についての審査と承認を受け、京都大学附属病院のホームページでその旨が情報公開され、試料やデータ等の保存が延長となることもあります。

本研究の資金源 (利益相反)

京都大学では、公的機関だけでなく一般の企業や財団からも研究資金等の提供を受けて臨床研究を実施しています。また本学では、社会貢献活動の一環として兼業等の活動が認められており、臨床研究に関係する企業・財団との間に個人的な利害関係が生じている研究者もいます。
この臨床研究は、公的研究費のほか、委任経理金(奨学寄附金)(名称:本庶教授奨学金(A))、並びに京都大学と株式会社島津製作所、Menarini Biomarkers Singapore、及びシスメックス株式会社との共同研究契約に基づき、これらの企業から受けた研究費を研究資金として実施します。
また、この臨床研究に参加する研究者と企業との間には以下の利害関係があります。

  1. ・共同研究契約に基づき、株式会社島津製作所、Menarini Biomarkers Singaporeまたはシスメックス株式会社の研究者が解析を行います。
  2. ・株式会社島津製作所と共同研究契約を締結し研究費を受けている研究者が参加しています。
  3. ・小野薬品工業株式会社、明治ホールディングス株式会社、Meiji Seika ファルマ株式会社、エーザイ株式会社による寄付講座または共同研究講座などのプロジェクト構成員が参画しています。
  4. ・シスメックス株式会社から細胞自動染色機の無償貸与を受けています。

以上の利益相反については、「京都大学利益相反ポリシー」「京都大学利益相反マネジメント規程」に従い、「京都大学臨床研究利益相反審査委員会」において適切に審査しています。

知的財産について

この研究から得られた結果や、結果から導き出される考察、およびこの結果・考察に基づく知的財産権は、京都大学および共同研究機関に帰属し、ご提供者のものとはなりません。

研究への協力の同意と同意撤回の自由について

研究への参加拒否は自由であり、この研究の対象となる方又はその代理人の求めに応じて、この研究の対象となる方が識別される試料・情報の利用又は他の研究機関への提供を停止することが可能です。それにより医療上の不当な不利益は発生しません。ただし、すでに解析が完了している場合や発表済みの場合等には、試料や情報の一部を破棄や削除できないことがあります。参加に同意いただけない場合は、下記の連絡先にご連絡ください。

研究内容の閲覧について

この研究の対象となる方は、研究に参加されている他の方の個人情報の保護や研究の独創性の確保に支障が生じない範囲内で、研究の計画や方法についての資料を入手し閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下記のお問い合わせ先にご連絡ください。

お問い合わせ先

研究統括
京都大学大学院医学研究科 免疫ゲノム医学 茶本 健司
住所:京都市左京区吉田近衛町 (電話: 075-753-4371)

京都大学医学部附属病院各科
住所:京都市左京区聖護院川原町54
呼吸器内科 金 永学(電話: 075-751-3830)
呼吸器外科 毛受 暁史(電話: 075-751-4975)
泌尿器科 小林 恭(電話: 075-751-3325)
産科婦人科 濵西 潤三(電話: 075-751-3269)
皮膚科 大塚 篤司(電話: 075-751-3310)
耳鼻咽喉科・頭頸部外科 岸本 曜(電話: 075-751-3346)

京大病院における研究に関する窓口(苦情などのお問い合わせ先)
京都大学医学部附属病院 相談支援センター
(Tel 075-751-4748 E-mail ctsodan@kuhp.kyoto-u.ac.jp)

遺伝子マーカーを用いた尿路性器癌の個別化治療法に関する研究

早期前立腺癌に対するPSA監視療法における[-2]proPSAの有用性の検討:C371PRIAS-JAPAN付随研究

去勢抵抗性前立腺癌の最適医療の実現に向けた血液ゲノムマーカ-の開発

前立腺がん患者由来検体を用いた抗腫瘍免疫応答のin vitro評価系構築および腫瘍浸潤免疫細胞の性状解析

ホルモン感受性転移前立腺癌の生検組織を用いた新規バイオマーカー探索

上部尿路癌術後の膀胱内再発予防における術直後単回ピラルビシン膀胱内注入療法のランダム化比較第Ⅲ相試験の附随研究

上部尿路癌における予後予測マーカーの開発

患者 HLA および HLA 受容体多様性と泌尿器癌アウトカムの関連検討

遺伝子研究実施についてのお知らせ

この研究は、下記に列挙した先行研究で書面同意のもとに患者様から採取された血液および組織を用いて、泌尿器癌(腎癌、腎盂尿管癌、膀胱癌、前立腺癌)との関連が最近報告された HLA および HLA 受容体遺伝子の多様性を調べ、過去のカルテの臨床情報と照合するものです。本研究のように予め検体を別の研究で二次利用することについての同意を得られている患者様の検体を用いた研究は、厚生労働省の「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる患者さんのお一人ずつから直接同意を得るのではなく、研究内容の情報を公開することが必要とされております。また、本研究は倫理審査委員会の審査を受け、研究機関の長の許可を受けて行われるものです。この研究に関するお問い合わせなどがありましたら、以下の「問い合わせ先」へご照会ください。

研究計画名

患者 HLA および HLA 受容体多様性と泌尿器癌アウトカムの関連検討

検体二次利用の対象となる先行研究

先行研究計画名:
【秋田大学】

  1. 1)「泌尿器癌(腎細胞癌、尿路上皮癌)における免疫療法の治療応答と有害事象の予測を目的とするバイオマーカーの探索研究」
  2. 2)「進行前立腺癌における治療反応、有害事象および予後を予測する体液、糞便および組織バイオマーカーの縦断的探索」#2038
  3. 3)「泌尿器腫瘍の治療反応、副作用と病勢の予知を目的とした脂質解析研究」#1034

【京都大学】
G-52 「尿路性器癌における個別化治療法に関する研究」
【山形大学】
H30-124「泌尿器科領域悪性腫瘍患者の予後予測、薬物効果予測、薬物有害事象予測バイオマーカーの探索」
【岩手医科大学】
HGH29-18 「腎細胞癌に対する免疫チェックポイント阻害剤のバイオマーカー探索研究」
【弘前大学】
2018-062「腎・泌尿器疾患に対する治療効果と治療後の状態・予後についての臨床研究」、2015-214 「泌尿器腫瘍の治療反応と進展予知を目的とした遺伝子解析研究」

研究機関

秋田大学大学院医学系研究科泌尿器科学講座

研究代表者

成田伸太郎(秋田大学医学部付属病院血液浄化療法部 准教授)
住所:〒010-8543 秋田市本道 1-1-1

研究の意義・目的

2 人に 1 人が悪性腫瘍に罹患するといわれる現在、泌尿器癌(前立腺癌、尿路上皮癌、腎癌)の患者さんの増加は著しいものです。医学の進歩によって多くの患者さんが新規治療効果の恩恵を受けていますが、治療効果は患者さんによって異なり、複雑な病態の解明や多くの新規治療薬の登場により疾患診療・治療の個別化が進んでいます。よって個々の患者さんの状態・治療反応・副作用・予後を予測するためのツールの同定が必要です。
最近の報告で、患者さんの持つ HLA という免疫に関連する白血球の型や HLA と関連する HLA 受容体の型、および腫瘍自体の HLA が悪性腫瘍の患者さんの治療の効果や予後に関連するという報告がなされました。本研究では当院で治療を行う泌尿器癌(腎細胞癌、膀胱癌、前立腺癌)の治療効果、副作用および予後を予測する因子として患者さん及び腫瘍の HLA や HLA 受容体の多様性が関連かどうかを検討することを目的とします。

研究の方法

【対象となる患者さん】
臨床および病理学的に腎細胞癌、尿路上皮癌、前立腺癌と診断され秋田大学医学部附属病院、研究協力関連病院(京都大学医学部附属病院、弘前大学附属病院、岩手医科大学附属病院、山形大学医学部附属病院)で治療をうける患者さんで、別研究で血液及び腫瘍が採取され、文書で検体の二次利用の同意を得られている方。ただし、検体の将来的な研究における二次利用を拒否された方は除く。
【遺伝子解析方法】
他研究で集められた患者血液から血球 DNA を抽出し、HLA 遺伝子のアレルタイピングを行います。また研究が進んだ場合、金沢大学で次世代シーケンサーを用いて HLA のディープシーケンスを行います。遺伝子解析結果は、過去のカルテに記載された臨床情報を参照して泌尿器癌との関連について検討します。
【利用するカルテ情報】
生年月日、年齢、身長、体重、ECOG-PS、血液生化学検査、疼痛スケール、アンケート調査、高齢者包括的機能評価、家族歴、既往歴、排便状態の評価、睡眠健康調査票。臨床病期、画像所見、病理組織所見、腫瘍マーカー、治療内容、治療実施日、治療効果、副作用、予後等

研究実施期間

倫理委員会承認日 ~ 2024 年 3 月 31 日

個人情報の保護について

利用する情報からは、お名前、住所など、患者さんを直接同定できる個人情報は削除します。また、遺伝子解析結果や臨床情報は秋田大学大学院医学系研究科腎泌尿器科学講座のコンピューターで厳重に管理します。各研究成果は学会や学術雑誌で発表されますが、その際も患者さんを特定できる個人情報は利用しません。本研究で扱われている個人情報については他の研究対象者の個人情報および知的財産の保護等に支障がない範囲内で開示を希望することもできます。

偶発的所見への対応

本研究で解析する遺伝子について本人や家族や血縁者がその結果を知ることが有益であると判断され、医の倫理委員会も同様に考えた場合に限り、診療を担当する医師から本人や家族や血縁者に、その結果の説明を受けるかどうかについて問い合わせることがあります。

その他

本研究の対象となった場合にも薬剤や検査の負担は通常の診療と同様です。また謝礼のお支払いもありません。

遺伝カウンセリングについて

本研究において取得した遺伝情報がその人の健康状態等を評価するための情報としての精度や確実性が十分でなく、開示することにより提供者や血縁者に精神的負担を与えたり誤解を招くおそれがあるため、遺伝情報の開示には原則応じません。しかし、将来の研究でわかった遺伝情報が患者や医学に重大な影響を及ぼす場合に限り、倫理委員会の審査を経て、資料提供者の希望を確認した上で報告することがあり得ます。

本研究に関する問い合わせ

〒010-8543
秋田市本道 1-1-1 秋田大学大学院医学系研究科腎泌尿器科
成田伸太郎
TEL: 018-884-6156/ FAX: 018-836-2619

本学の窓口
1. 京都大学大学院医学研究科 泌尿器科学
小林 恭
TEL: 075-751-3337 FAX: 075-751-3740

2. 京都大学医学部附属病院 相談支援センター
電話番号: 075-751-4748

前立腺直腸診後尿を用いた新規前立腺癌マーカーの同定

精巣癌に特異的な質問票EORTC QLQ-TC26日本語版を用いた横断的多施設共同研究

転移性前立腺がんに対する全身療法併用の腫瘍量減量前立腺全摘除術の効果および安全性を評価する第2.5相の国際多施設無作為化前向き臨床試験

ホルモン感受性転移性前立腺癌の治療実態に関する前向き観察研究

疫学研究実施についてのお知らせ

当院では、以下の多施設共同臨床研究を実施しております。
この研究は、通常の診療で得られた過去の記録をまとめることによって行います。このような研究は、厚生労働省の「人を対象とする医学系研究に関する指針」の規定により、対象となる患者さんのお一人ずつから直接同意を得るのではなく、研究内容の情報を公開することが必要とされております。また、本研究は倫理審査委員会の審査を受け、研究機関の長の許可を受けて行われるものです。この研究に関するお問い合わせなどがありましたら、以下の「問い合わせ先」へご照会ください。

研究計画名

ホルモン感受性転移性前立腺癌の治療実態に関する前向き観察研究

主たる研究機関

京都大学大学院医学研究科泌尿器科学講座

研究代表者

小川 修(京都大学大学院医学研究科泌尿器科講座 教授)
住所:〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町 54

共同研究機関

熊本大学医学部附属病院、筑波大学附属病院、宮崎大学医学部附属病院、関西医科大学附属病院、兵庫医科大学病院、倉敷中央病院、市立島田市民病院、関西電力病院、市立大津市民病院、済生会熊本病院、熊本中央病院、国立病院機構姫路医療センター、天理よろず相談所病院、国立病院機構熊本医療センター、田附興風会医学研究所北野病院、滋賀県立総合病院、日本赤十字社和歌山医療センター、社会福祉法人京都桂病院、静岡県立総合病院、神戸市立医療センター中央市民病院、大津赤十字病院、西神戸医療センター、医仁会武田総合病院、洛和会音羽病院、大阪赤十字病院、国立病院機構京都医療センター、京都市立病院、浜松労災病院

研究の意義・目的

転移性前立腺癌に対する標準的治療はホルモン治療ですが、近年、欧米では早期から抗癌剤や新規アンドロゲン受容体阻害薬(アビラテロン、エンザルタミド)を併用する治療が新たな標準治療となりつつあります。しかし、日本人の前立腺癌は欧米人の前立腺癌と比較してホルモン治療に対する感受性が良く、日本人においてホルモン治療に他剤を併用する集学的治療が必要な患者さんがどれほどいるかはまだ明らかになっていません。そこで、本邦において様々な治療方針で治療を受けている転移性前立腺癌の患者さんの予後について調べ、各治療の臨床経過を把握することを目的として本研究は計画されました。

研究の方法

(対象となる患者さん)
2014 年 5 月 1 日から 2018 年 3 月 31 日の期間に京都大学医学部附属病院泌尿器科および共同研究期間で転移性前立腺癌と診断された、初診時に所属リンパ節以外のリンパ節転移、骨そのほか臓器への転移を有する方。
(利用するカルテ情報)
性別、生年月、初診時年齢、診断日、治療開始日、Performance status、治療開始施設、診断時症状、診断時 Gleason score、血液検査(Hb、LDH、ALP、ALB、PSA)、転移部位および個数、治療内容(ホルモン療法、抗癌剤治療、その他)、併存疾患、治療期間、PSA の推移、最終観察日、転帰

研究実施期間

承認日から 6 年間

個人情報の保護について

利用する情報からは、お名前、住所など、患者さんを直接同定できる個人情報は削除します。また、研究成果は学会や学術雑誌で発表されますが、その際も患者さんを特定できる個人情報は利用しません。本研究で扱われている個人情報については他の研究対象者の個人情報および知的財産の保護等に支障がない範囲内で開示を希望することもできます。

その他

本研究の対象となった場合にも薬剤や検査の負担は通常の診療と同様です。また謝礼のお支払いもありません。

本研究に関する問い合わせ

〒606-8507
京都市左京区聖護院川原町54
京都大学大学院医学研究科泌尿器科
赤松 秀輔(アカマツ シュウスケ)
TEL: 075-751-3337 / FAX: 075-751-3740

(機関の窓口)
京都大学医学部附属病院 相談支援センター
(Tel) 075-751-4748 【E-mail】ctsodan@kuhp.kyoto-u.ac.jp

本邦におけるBCG unresponsive症例の実態調査

京都大学附属病院を受診された患者様並びに京都大学の研究に試料を提供いただいた皆様へ

本学では下記の臨床研究を実施しております。本研究の対象者に該当する可能性のある方で、試料や診療情報等を研究目的に利用または提供されることを希望されない場合は、下記の申し出先・問合せ先にご連絡ください。利用や提供を拒否されても不利益を被ることはありません。

研究課題名(受付番号)

本邦における BCG 不応性症例の実態調査 (R2054)

研究責任者(所属研究機関)

三宅牧人
奈良県立医科大学附属病院

他の研究機関および各施設の責任者

秋田大学医学部附属病院 沼倉一幸
大阪大学医学部附属病院 植村元秀
香川大学医学部附属病院 田岡利宜也 杉元幹史
鹿児島大学病院 鑪野秀一
北里大学病院 松本和将
九州大学病院 猪口淳一
京都大学医学部附属病院 小林 恭
京都府立医科大学附属病院 山田剛司
国保中央病院 尾張拓也
国立がん研究センター中央病院 込山元清
国立がん研究センター東病院 増田 均
済生会中和病院 堀 俊太
四国がんセンター 冨田諒太郎
静岡県立総合病院 室 悠介
島根大学医学部附属病院 安本博晃
市立奈良病院 富澤 満
千葉大学医学部附属病院 佐塚智和
筑波大学附属病院 小島崇史
東京慈恵会医科大学附属病院 木村高弘
東北大学病院 佐藤琢磨
鳥取大学医学部附属病院 森實修一
富山大学附属病院 西山直隆
奈良県総合医療センター 松村善昭
奈良県立医科大学附属病院 三宅牧人(研究代表者)
新潟県立がんセンター新潟病院 谷川俊貴
浜松医科大学医学部附属病院 松下雄登
原三信病院 志賀健一郎
平尾病院 伊丹祥隆
弘前大学医学部附属病院 米山高弘
北海道大学病院 安部崇重
宮城県立がんセンター 川村貞文
宮崎大学医学部附属病院 寺田直樹
山形大学医学部附属病院 山岸敦史
山口大学医学部附属病院 松本洋明
大和郡山病院 福井真二
大和高田市立病院 飯田孝太

承認した倫理審査委員会と研究機関長の許可

京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院 医の倫理委員会

研究の目的

膀胱がんは,泌尿器科であつかう悪性腫瘍の中では比較的頻度が高い病気のひとつです。まずは,経尿道的膀胱腫瘍切除手術と,場合によってその後に BCG 膀胱内注入療法を行いますが,その治療回数や治療期間について定まった方針は本邦では決まっておらず,早急に標準化する必要があると考えています。ただ,標準化するためには,これまで BCG 膀胱内注入療法を受けたできるだけ多くの患者さんの情報を集めて,膀胱内再発や病気の進行の危険度に関係する要因をさぐる必要があります。そして,もうひとつ重要なことは,十分に BCG膀胱注入療法(これを 「十分な BCG 療法」 と呼びます) をどの程度実施できているか ,それでもなお膀胱がんという病気が治りきらない (これを 「BCG 不応性」 と呼びます) 方々が実際にどの程度おられるか,今回の研究では,そこに着目しながら患者さんの情報の収集および解析を中心に行いたいと思っています。そして,この研究により得られた結果を,将来の膀胱がんの治療方針の決定や新しい臨床研究の立案のために役立てようと考えています。

対象となる試料・診療情報の取得期間

2000 年 1 月 1 日 ~ 2018 年 12 月 31 日の間に「筋層非浸潤性膀胱がん」 と診断され,BCG 膀胱内注入療法をうけた患者さんの診療情報

研究期間

2019 年 11 月 11 日 ~ 2023 年 03 月 31 日

研究の方法(利用または提供する試料や診療情報等)

以下の診療情報を診療録より調査します。奈良県立医科大学泌尿器科学教室により作成された症例調査票を基に京都大学泌尿器科学教室にて症例を登録します。その後,症例調査票を奈良県立医科大学泌尿器科学教室で集めて解析します。

(調査項目)
(1) 診断時情報:
年齢・性別・身長・体重・パフォーマンスステイタス(PS)・既往歴・合併症・疾患名・病期 (TNM 分類)・身体所見・血液検査結果・尿検査結果・CT/MRI/一般レントゲン画像所見ならびに病理診断検査結果
(2) 治療内容,診療経過:
手術名(方法)・治療内容・全生存期間・癌特異生存期間・無再発,無進展または無転移生存期間・治療に伴う合併症や有害事象
(3) 転帰情報:
最終転帰確認日,その時点における状態 (癌無し生存,癌有り生存,疾患特異的死亡,他因死 など),緩和医療での管理となった日

試料・診療情報の他研究機関への提供およびその提供方法について

奈良県立医科大学泌尿器科学教室により作成された症例調査票を基に京都大学泌尿器科学教室にて症例を登録します。その後,症例調査票を奈良県立医科大学泌尿器科学教室で集めて解析します。

試料・情報の管理責任者

小林 恭

試料・診療情報の提供の辞退に関するお申し出先・お問合せ先

郵送:〒606-8507
京都大学大学院医学研究科 泌尿器科学
電話:075-751-3337
Email 送付先:uro@kuhp.kyoto-u.ac.jp

血中循環腫瘍細胞補促技術を用いた血中循環腫瘍細胞の培養研究

去勢抵抗性前立腺癌におけるドセタキセルからカバジタキセルへの切り替え時期と治療効果に関する多施設後ろ向き研究

臨床研究に関するお知らせ

京都大学医学部附属病院泌尿器科は、宮崎大学医学部発達泌尿生殖医学講座泌尿器科学分野を主たる研究機関とする本研究に対し、共同研究機関として参加しています。
皆様には本研究の趣旨をご理解頂き、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

研究課題名

去勢抵抗性前立腺癌におけるドセタキセルからカバジタキセルへの切り替え時期と治療効果に関する多施設後ろ向き研究

研究の概要

前立腺癌は男性ホルモン(アンドロゲン)依存性腫瘍であり、アンドロゲン除去療法(ADT)により病勢コントロールが可能ですが、2 年間の ADT で約半数の患者に病勢の進行が認められ、いわゆる去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)となります。近年、各種の新規抗アンドロゲン阻害薬の登場により治療の選択肢は増えましたが、いずれは抵抗性を獲得します。このような CRPC 患者に対する治療選択はタキサン系化学療法剤であり、これまで使用されてきたドセタキセルに加えて、2014 年にカバジタキセルが本邦で使用可能となりました。カバジタキセルは、ドセタキセルが無効となった CRPC 患者に対する予後延長効果が示された一方、ドセタキセルと比較して血液毒性が強いと報告されています。
本邦において、ドセタキセル抵抗性 CRPC に対するカバジタキセルの安全性と有効性は示されていますが、ドセタキセルからカバジタキセルへ切り替えるタイミングは明確ではありません。本研究では、関連施設において、現在までにカバジタキセルを投与された患者のうち、ドセタキセルからカバジタキセルへ直接切り替えた患者に関するデータを収集します。それらの患者背景に加えて、ドセタキセルの治療効果、切り替えるタイミングを含めた因子と治療効果との相関を調べ、両薬剤を安全かつ有効に投与するための適切な治療切り替えタイミングの検討を行います。
本研究は、京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院 医の倫理委員会の審査を受け、研究機関の長の許可を受けて実施するものです。

目的

本研究の目的は、CRPC に対するドセタキセルからカバジタキセルへの適切な切り替え時期を検討することです。
なお、この研究は、泌尿器科癌の治療に関連する新しい知識を得ることを目的とする学術研究活動として実施されます。

研究実施予定期間

この研究は、倫理委員会承認後から 2020 年 3 月まで行われます。

対象者

2014 年 9 月 1 日から 2019 年 8 月 31 日までに、CRPC に対してカバジタキセルを投与した患者のうち、ドセタキセルから直接切り替えた方が対象となります。

方法

対象となる方のカルテ情報から、対象となる方のカルテ情報から、前立腺癌診断日、病期、転移部位と骨転移量、診断時 PSA、グリソンスコア、治療歴、1 次治療開始日、ホルモン療法開始時、CRPC 日、2 次治療以降の薬剤、ドセタキセル開始日、ドセタキセル開始時転移部位と骨転移量、ドセタキセル開始時 PSA、ドセタキセル開始時 PS、ドセタキセル開始時の生化学的データ(Hb、LDH、ALP)、ドセタキセル初回投与量、ドセタキセル初回投与間隔、ドセタキセル投与量間隔変更の有無、ドセタキセル投与量間隔変更の内容、ドセタキセル開始後 PSA 最低値、ドセタキセル開始後 PSA 最低日、ドセタキセル開始後 PSA 再発日、ドセタキセル開始後画像上増悪日、ドセタキセル最終投与日、ドセタキセル投与サイクル数、カバジタキセル開始日、カバジタキセル開始時転移部位と骨転移量、カバジタキセル開始時 PSA、カバジタキセル開始時 PS、カバジタキセル開始時の生化学的データ(Hb、LDH、ALP)、カバジタキセル初回投与量、カバジタキセル初回投与間隔、ジーラスタ使用の有無、カバジタキセル投与量間隔変更の有無、カバジタキセル投与量間隔変更の内容、カバジタキセル開始後 PSA 最低値、カバジタキセル開始後 PSA 最低日、カバジタキセル開始後 PSA 再発日、カバジタキセル開始後画像上増悪日、カバジタキセル最終投与日、カバジタキセル投与サイクル数、最終生存確認日、死亡日、生存の有無(生存/癌死/他因死)、を利用させて頂き、これらの情報をもとに、カバジタキセルからドセタキセルに切り替えた時期とそれらの治療効果の関連を解析し、ドセタキセルからカバジタキセルへの適切な切り替え時期の評価を行います。

  1. ・本研究で利用する情報の内容:カルテから診療録など
  2. ・本学における情報の管理責任者:
    小川 修 京都大学大学院医学研究科 泌尿器科学分野 教授
  3. ・情報の匿名化の方法:匿名化された情報(どの研究対象者の情報であるかが直ちに判別できないよう、加工又は管理されたものに限る)
  4. ・情報の提供に関する記録・保管:本研究で行われる他機関からの情報の受取りについては、関連する指針および本学手順書等に沿って記録を作成し、所定の期間保管する。
  5. ・主たる研究機関および研究責任者
    宮崎大学医学部泌尿器科 教授 賀本敏行
  6. ・共同研究機関:
    札幌医科大学泌尿器科 教授 舛森直哉
    秋田大学医学部泌尿器科 教授 羽渕友則
    山形大学医学部泌尿器科 教授 土谷順彦
    筑波大学医学部泌尿器科 教授 西山博之
    京都大学医学部泌尿器科 教授 小川修
    関西医科大学泌尿器科 教授 松田公志
    兵庫医科大学泌尿器科 教授 山本新吾
    香川大学医学部泌尿器科 教授 杉元幹史
    熊本大学医学部泌尿器科 教授 神波大己
    宮崎大学医学部泌尿器科 教授 賀本敏行
    静岡県立総合病院泌尿器科 部長 吉村耕治
    神戸市立医療センター中央病院泌尿器科 部長 川喜田睦司
    神戸市立西神戸医療センター泌尿器科 部長 金丸聰淳
    公立豊岡病院泌尿器科 部長 白波瀬敏明
    天理よろづ病院泌尿器科 部長 奥村和弘
    日本赤十字社和歌山医療センター泌尿器科 部長 伊藤哲之
    倉敷中央病院泌尿器科 部長 寺井章人
  7. ・提供する情報の種類:カルテから診療録などから、患者さんの情報を宮崎大学に提供いたします。
費用負担

この研究を行うにあたり、対象となる方が新たに費用を負担することは一切ありません。

利益および不利益

この研究にご参加いただいた場合の利益・不利益はありません。参加を拒否された場合でも同様です。

個人情報の保護

研究にあたっては、対象となる方の個人情報を容易に同定できないように、数字や記号などに置き換え、「匿名化された試料・情報(どの研究対象者の試料・情報であるかが直ちに判別できないよう、加工又は管理されたものに限る)」として使用いたします。

研究に関する情報開示について

ご希望があれば、研究計画および研究方法についての資料を閲覧することができます。ご希望がある場合は、下記連絡先へ遠慮無く申し出てください。ただし、研究の独創性確保に支障のない範囲内で情報開示を行います。

研究資金および利益相反について

利益相反については、「京都大学利益相反ポリシー」「京都大学利益相反マネジメント規程」に従い、「京都大学臨床研究利益相反審査委員会」において適切に審査・管理を行います。
この研究に関する経費は、実施責任者が所属する診療科の研究費を用います。なお、本研究の実施責任者と分担研究者は本研究に関わる企業および団体等からの経済的な利益の提供は受けていないため利益相反注 1)はありません。
注1)臨床研究における利益相反とは、研究者が当該臨床研究に関わる企業および団体等から経済的な利益(謝金、研究費、株式等)の提供を受け、その利益の存在により臨床研究の結果に影響を及ぼす可能性がある状況のことをいいます。

研究成果の公表

この研究で得られた研究成果を学会や医学雑誌等において発表します。この場合でも個人を特定できる情報は一切利用しません。

参加拒否したい場合の連絡先

この研究に参加したくない(自分のデータを使ってほしくない)方は下記連絡先へ遠慮無く申し出てください。しかしながら、データ解析後、もしくは学会等で発表後は途中辞退することができない場合もあります。

疑問、質問あるいは苦情があった場合の連絡先

この研究に関して疑問、質問あるいは苦情があった場合は下記連絡先へ連絡をお願い致します。
<研究内容に関する問い合わせ先>
京都大学医学部附属病院泌尿器科
助教 澤田 篤郎
電話:075-751-3337
FAX:075-751-3740

<京大病院の相談窓口>
⇒京都大学医学部附属病院 相談支援センター
(Tel) 075-751-4748
(E-mail)ctsodan@kuhp.kyoto-u.ac.jp

ビカルタミド CAB 療法により治療された国内の転移性ホルモン感受性前立腺癌患者におけるリスク因子及び PSA 動態に関する後ろ向き研究

疫学研究実施についてのお知らせ

当院では、以下の臨床研究を実施しております。
この研究は、通常の診療で得られた過去の記録をまとめることによって行います。このような研究は、厚生労働省の「人を対象とする医学系研究に関する指針」の規定により、対象となる患者さんのお一人ずつから直接同意を得るのではなく、研究内容の情報を公開することが必要とされております。また、本研究は当院の医の倫理委員会の審査を受け、研究機関の長の許可を受けて行われるものです。この研究に関するお問い合わせなどがありましたら、以下の「問い合わせ先」へご照会ください。

研究計画名

「ビカルタミド CAB 療法により治療された国内の転移性ホルモン感受性前立腺癌患者におけるリスク因子及び PSA 動態の解析に関する後ろ向き試験」

研究責任者

京都大学大学院医学研究科 泌尿器科学講座 教授 小川 修

研究実施医療機関

京都大学医学部附属病院 泌尿器科 教授 小川 修
宮崎大学医学部附属病院 泌尿器科 教授 賀本 敏行
熊本大学医学部附属病院 泌尿器科 教授 神波 大己

その他の実施体制

共同研究者:アステラス製薬株式会社
データセンター責任者:EP クルーズ株式会社 データサイエンス事業本部 池田 玲
統計解析責任者:京都大学大学院医学研究科 医学統計生物情報学 教授 森田 智視
情報管理責任者:京都大学医学部附属病院 泌尿器科 講師 赤松 秀輔

研究の意義・目的

現在、転移性前立腺がんに対するホルモン治療として、LH-RH(黄体形成ホルモン放出ホルモン)アゴニスト製剤(注射)とアンドロゲンの働きを抑える非ステロイド性抗アンドロゲン剤(内服)を組み合わせる CAB 療法が標準治療の一つとなっています。そのうち、非ステロイド性抗アンドロゲン剤(内服)であるビカルタミドに変えて新しい薬との組み合わせでの治療も臨床試験がいくつか実施されて検討が進んでいますが、今後実際の診療の場で広く患者さんに提供されるためには、さらなる研究や検討を進めていく必要があります。
本研究では、今後の新しい治療法を検討するために必要な情報を得るため、過去の通常診療において、ビカルタミドを用いた CAB 療法を受けた患者さんの診療情報を収集し、ビカルタミドの有効性や、治療成績にどのような要因が影響しているかなどを調査します。

研究の方法

(1) 対象となる患者さん
2007 年 1 月 1 日~2017 年 12 月 31 日の期間内に当病院において前立腺癌の治療でビカルタミドの CAB 療法を開始し、以下の基準に該当するする患者さん

  1. ① 組織学的にまたは細胞学的に前立腺癌と診断された方
  2. ② ビカルタミド CAB 療法の前に骨スキャンおよび/または CT 検査や MRI 検査で転移性前立腺癌と診断されている方
  3. ③ ビカルタミド CAB 療法期間中に少なくとも 2 回以上の PSA 測定値がある方

ただし、以下のいずれかに該当する患者さんは、対象となりません。

  1. ① 3 か月を超えてアンドロゲン除去療法単独の治療を受けた方
  2. ② ビカルタミド CAB 療法を受けた期間の合計が 6 ヶ月未満の方
  3. ③ ビカルタミド CAB 療法の期間中に前立腺癌の局所療法を受けた方

(2) 利用するカルテ情報

  1. ① M1HSPC 診断時/ビカルタミド CAB 療法開始時の患者背景(年齢、Eastern Cooperative Oncology Group(ECOG)の Performance Status(PS)、疼痛の有無、PSA 初期値、検査データ、転移部位、EOD スコアの程度、CHAARTED 基準に基づく腫瘍量、診断年)、前立腺癌の治療歴
  2. ② 前立腺癌の治療歴
    ・ 根治療法の有無および内容、時期
    ・ アンドロゲン除去療法の内容および開始日
    ・ ビカルタミドの服用開始日・服用終了日
  3. ③ 検査データ
    ・ 骨シンチグラフィ、CT、MRI の実施日および所見(ビカルタミド服用開始前および服 用後)
    ・ 前立腺特異抗原(PSA)の検査データ(ビカルタミド服用前および服用後)
    ・ 臨床検査値(ヘモグロビン、アルブミン、アルカリホスファターゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ)

(3) 研究実施期間
承認後 ~ 2023 年 9 月 30 日
そのうち、診療情報を収集する期間は、承認後から 2020 年 8 月 31 日までです。

外部への情報提供

患者さんから得られた情報は、お名前や生年月日など個人を特定できる情報を含めず、研究用の識別番号を付けてデータを取り扱います。識別番号と個人を結びつける対応表は、当院で厳重に管理され、院外に提供されることはありません。個人を特定できないようにした(匿名化された)情報は担当医師からデータセンターおよび統計解析担当者を経て、京都大学大学院医学研究科泌尿器科およびアステラス製薬株式会社報告され、医薬品の安全性や有効性に関する情報として使用されます。
この研究結果は、学会、医師の研究会、学術雑誌等で公表されたり、インターネットで公表されたりすることがあります。また、この研究結果は、医学研究のため研究者に提供され利用されたり、新薬や治療法の開発のために下記の研究依頼者に提供され利用されたりすることがあります。ただし、いずれの場合でも、患者さんのお名前は取り扱わず、個⼈を特定できないように情報を匿名化しますので、患者さんのプライバシーは守られます。さらに、患者さんの医療記録に携わる者には守秘義務が課せられていますし、個⼈情報保護法に則って、患者さんのお名前や病歴等の個⼈情報が外部に漏れることがないように厳重な対策をとっております。

個人情報の保護について

利用する情報からは、お名前、住所など、患者さんを直接同定できる個人情報は削除します。また、研究成果は学会や学術雑誌で発表されますが、その際も患者さんを特定できる個人情報は利用しません。本研究で扱われている個人情報については他の研究対象者の個人情報および知的財産の保護等に支障がない範囲内で開示を希望することもできます。

本研究の資金源(利益相反)

本研究は、アステラス製薬株式会社との共同研究であり、資金は同社から提供されます。ただし、資金提供者の利益を優先させて研究の公正さを損なったりすることはありません。本研究における当院の研究者の利益相反については、「京都大学利益相反ポリシー」「京都大学利益相反マネジメント規程」に従い、「京都大学臨床研究利益相反審査委員会」において適切に審査・管理しています。学会発表や論文公開に際しても、当該資金に関する情報を公表し、透明化を図ることとしています。

その他

本研究は過去の診療情報を収集するだけですので、この研究のための新たな負担費用は発生しません。また、謝礼のお支払いもありません。

診療情報の利用に同意されない場合

本研究での診療情報の利用にご了承いただけない場合には研究対象といたしませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはございません。

本研究に関する問い合わせ

〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町 54 京都大学大学院医学研究科泌尿器科
赤松 秀輔(アカマツ シュウスケ)
TEL: 075-751-3337 / FAX: 075-751-3740

(機関の窓口)
医学部附属病院 相談支援センター
(Tel) 075-751-4748
(Email) ctsodan@kuhp.kyoto-u.ac.jp

*ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますので、上記連絡先までお申し出ください。

PSA G-INDEX 検査の前立腺癌診断における有用性の検証

ヒト血液検体を用いた臨床研究実施についてのお知らせ

当院では、以下の多施設共同臨床研究を実施しております。
この研究は、下記の先行研究で書面同意のもとに患者様から採取された血液(血漿)を用いて、前立腺特異抗原(PSA)蛋白質に付加された糖鎖という修飾構造について調べ、過去のカルテの臨床情報と照合するものです。本研究のように予め先行研究で検体を別の研究で二次利用することについての同意を得られている患者様の検体を用いた研究は、厚生労働省の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる患者さんのお一人ずつから直接同意を得るのではなく、研究内容の情報を公開することが必要とされております。また、本研究は京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院 医の倫理委員会の審査を受け、研究機関の長の許可を受けて実施しているものです。この研究に関するお問い合わせなどがありましたら、以下の「問い合わせ先」へご照会ください。

研究計画名

PSA G-INDEX 検査の前立腺癌診断における有用性の検証

検体二次利用の対象となる先行研究

実施機関:
京都大学医学部附属病院、岩手医科大学附属病院、秋田大学医学部附属病院、東北大学病院、筑波大学附属病院、東海大学医学部附属病院、関西医科大学附属枚方病院、兵庫医科大学附属病院、香川大学医学部附属病院、宮崎大学医学部附属病院、東京慈恵会医科大学附属病院

先行研究計画名:「遺伝子多型を用いた前立腺癌診断マーカーの開発」
対象となる試料・情報の取得期間:試料(血液検体)については 2017 年 3 月 31 日までに収集されたもの、情報については 2019/12/31 までに収集されたもの。

主たる研究機関

京都大学大学院医学研究科泌尿器科学講座

研究代表者

小川 修(京都大学大学院医学研究科泌尿器科講座 教授)
住所:〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町 54

研究実施期間

倫理委員会承認日より 1 年間

共同研究機関および代表者

公益財団法人がん研究会 がんプレシジョン医療研究センター がんオーダーメイド医療開発プロジェクト
プロジェクトリ-ダー 植田幸嗣
株式会社LSIメディエンス 医薬品分析部長 上田哲也

研究の意義・目的

前立腺特異抗原(PSA)は前立腺癌の診断マーカーとして知られていますがその診断精度は十分とは言えず、日常診療では侵襲的な前立腺生検が多くの非癌患者に対して行われています。最近、がん研究会の植田幸嗣博士らは血液中のPSA に付加されている糖鎖という蛋白質の修飾構造を最新の質量分析機器を用いて詳細に解析した結果、前立腺肥大症などがんではない患者さんの血液中 PSA 上ではほとんど検出されず、前立腺がん患者さんの PSA において特異的に付加頻度が増加する糖鎖構造群を発見しました(マルチシアリル LacdiNAc 構造)。そしてこの前立腺がん特異的糖鎖構造の存在量から新しい診断アルゴリズム(方法)「PSA Glycosylation Index (以下 PSA G-Index)」を作製し、PSA 検査で陽性(4 ng/ml 以上)となっても実際は前立腺がんではない患者さん(偽陽性)と真に前立腺がんである患者さんを極めて正確に識別することに成功しました。また、前立腺がんの病理学的悪性度と特定の PSA 上糖鎖の存在量が相関することから、血液検査によって前立腺がん悪性度の推定を行える可能性があることも判明しました。今回の研究ではこの PSA G-index が将来的に臨床検査として有用であるかどうかを検証するため、前立腺生検を受ける前に採血を行いその後に全例で前立腺生検をしている「遺伝子多型を用いた前立腺癌診断マーカーの開発」研究で集めた血液(血漿)を用いて解析を行います。
PSA-G index での高精度の診断が実用化されれば、PSA 検査偽陽性に伴う不要な侵襲性の高い精密検査(前立腺生検)を回避でき、患者さんの肉体的、精神的苦痛が軽減されるだけでなく、医療費の大幅な抑制も期待できます。

研究の方法

(対象となる患者さん)
PSA 高値などの理由で前立腺生検が必要となり過去に主たる研究機関もしくは共同研究機関で上記の先行研究に書面で同意し血液検体採取を受けた方。ただし、検体の将来的な研究における二次利用を拒否された方は除く。
(解析方法)
上記の研究で採取された血漿は理化学研究所統合生命医科学研究センターで保管されています。本研究ではこのうち、前立腺癌が見つかった患者さん、見つからなかった患者さんの血漿を100症例分ずつ用いてがん研究会および株式会社 LSI メディエンスで質量分析装置という機械により PSA に付加された糖鎖の解析を行い、その結果に基づくスコア(PSA G-index)を算出します。解析結果は過去のカルテに記載された臨床情報を参照して前立腺癌との関連について検討します。
(利用するカルテ情報)
生検時年齢、前立腺癌の有無、家族歴、診断時グリソンスコア(前立腺がんの病理学的悪性度の指標)、PSA、診断時ステージ(がんの進行具合)

外部への情報提供

患者さんから得られた情報は、お名前や生年月日など個人を特定できる情報を含めず、研究用の識別番号を付けてデータを取り扱います。識別番号と個人を結びつける対応表は、当院で厳重に管理され、院外に提供されることはありません。個人を特定できないようにした(匿名化された)情報は研究責任医師からがん研究会および LSI メディエンス社に報告され、PSA G-index の算出結果と照合されます。
この研究結果は、学会、医師の研究会、学術雑誌等で公表されたり、インターネットで公表されたりすることがあります。また、この研究結果は、医学研究のため研究者に提供され利用されたり、新薬や治療法の開発のために下記の研究依頼者に提供され利用されたりすることがあります。ただし、いずれの場合でも、患者さんのお名前は取り扱わず、個⼈を特定できないように情報を匿名化しますので、患者さんのプライバシーは守られます。さらに、患者さんの医療記録に携わる者には守秘義務が課せられていますし、個⼈情報保護法に則って、患者さんのお名前や病歴等の個⼈情報が外部に漏れることがないように厳重な対策をとっております。

個人情報の保護について

利用する情報からは、お名前、住所など、患者さんを直接同定できる個人情報は削除します。また、糖鎖解析結果は LSI メディエンス、がん研究会および京都大学泌尿器科研究室のコンピューターで厳重に管理します。臨床情報は LSI メディエンス、がん研究会および京都大学泌尿器科研究室のコンピューターで厳重に管理します。糖鎖解析結果と個人情報の削除された臨床情報の対応表は京都大学泌尿器科研究室で管理します。各研究成果は学会や学術雑誌で発表されますが、その際も患者さんを特定できる個人情報は利用しません。本研究で扱われている個人情報については他の研究対象者の個人情報および知的財産の保護等に支障がない範囲内で開示を希望することもできます。

本研究の資金源(利益相反)

本研究は、LSI メディエンス社との共同研究であり、資金は同社から提供されます。ただし、資金提供者の利益を優先させて研究の公正さを損なったりすることはありません。本研究における当院の研究者の利益相反については、「京都大学利益相反ポリシー」「京都大学利益相反マネジメント規程」に従い、「京都大学臨床研究利益相反審査委員会」において適切に審査・管理しています。学会発表や論文公開に際しても、当該資金に関する情報を公表し、透明化を図ることとしています。

試料および診療情報の利用に同意されない場合

本研究での診療情報の利用にご了承いただけない場合には研究対象といたしませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはございません。

今後の血漿検体の保管について

本研究で使用する血漿検体は現在、「遺伝子多型を用いた前立腺癌診断マーカーの開発」研究の共同研究機関の理化学研究所にて保管されていますが、本研究で解析後の余った検体は全て京都大学泌尿器科研究室で保管します。

その他

本研究の対象となった場合にも薬剤や検査の負担は通常の診療と同様です。また謝礼のお支払いもありません。

試料および情報の管理者

京都大学大学院医学研究科泌尿器科 講師 赤松 秀輔

本研究に関する問い合わせ

〒606-8507
京都市左京区聖護院川原町 54 京都大学大学院医学研究科泌尿器科
赤松 秀輔(アカマツ シュウスケ)
TEL: 075-751-3337 / FAX: 075-751-3740

(機関の窓口) 京都大学医学部附属病院 相談支援センター
(Tel) 075-751-4748
(E-mail) ctsodan@kuhp.kyoto-u.ac.jp

尿膜管疾患に対する腹膜鏡下尿膜管摘出術に関する全国調査

泌尿器科に通院中の患者さんへ(臨床研究に関する情報)

京都大学医学部附属病院では、以下の臨床研究を実施しております。この研究は、通常の診療で得られた過去の記録をまとめることによって行います。このような研究は、文部科学省・厚生労働省の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」(平成 26 年文部科学省・厚生労働省告示第 3 号)の規定により、研究内容の情報を公開することが必要とされております。なお、この臨床研究は京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院 医の倫理委員会の審査を受け、研究方法の科学性、倫理性や患者さんの人権が守られていることが確認され、病院長の許可を受けています。また本研究は、関西医科大学を主たる研究機関として実施する多施設共同研究であり、本学は共同研究機関として参加しています。
この研究に関するお問い合わせなどがありましたら、以下の「問い合わせ先」へご照会ください。

研究課題名

尿膜管疾患に対する腹腔鏡下尿膜管摘出術に関する全国調査

研究機関名・研究責任者

京都大学医学部附属病院 泌尿器科 教授 小川修

主たる研究機関名・研究責任者

関西医科大学附属病院 腎泌尿器外科 准教授 木下秀文

研究の目的

尿膜管疾患に対する腹腔鏡手術の日本の現状を明らかにし、今後、術式の標準化に向けた、基盤的なデータを構築すること

研究の期間

倫理審査委員会承認日~西暦 2020 年 3 月 31 日

研究の方法
  1. ・対象となる患者さん
    2000年1月1日から2018年12月31日の間に京都大学医学部附属病院の泌尿器科において、尿膜管疾患に対する腹腔鏡手術を施行した患者さん。
    全国で200名、当院では10名の情報収集を目標にしています。
  2. ・利用するカルテ情報
    ① 臨床所見(年齢、性別、体重、尿膜管疾患の症状、病変部位など)
    ② 周術期データ(手術の種類:伝統的腹腔鏡手術・リデュースド・ポート手術(鉗子の数を減じた手術)・単孔手術など、手術時間、気腹時間、出血量、ポート位置、カメラ位置など)
    ③ 手技(臍、膀胱、腹膜 等の処理法)
    ④ 手術に関連する合併症など(ポートの追加の有無、開腹術への移行の有無、など)
    ⑤ 術後合併症
    これらの情報を主たる研究機関である関西医大に提供いたします。
この研究に関する情報の提供について

この研究に関して、研究計画書や研究に関する資料をお知りになりたい場合は、他の患者さんの個人情報や研究全体に支障となる事項以外はお知らせすることができます。

個人情報について

研究に利用する情報は、患者さんのお名前、住所など、患者さん個人を特定できる個人情報は削除して管理します。また、研究成果は学会や学術雑誌で発表されますが、その際も患者さんを特定できる個人情報は利用しません。
患者さんからご自身の情報開示等の請求は個々に対応いたします。

利益相反について

この研究は外部の企業等からの資金の提供は受けておらず、研究者が企業等から独立して計画して実施しているものです。したがって、研究結果および解析等に影響を及ぼすことは無く、患者さんの不利益につながることはありません。この研究に使用する資金は委任経理金・泌尿器科研究助成を財源としております。また、利益相反については、「京都大学利益相反ポリシー」「京都大学利益相反マネジメント規程」に従い、「京都大学臨床研究利益相反審査委員会」において適切に審査・管理しています。
*上記の研究に情報を利用することをご了解いただけない場合は以下にご連絡ください。

研究に関する情報公開について

ご希望があれば、研究計画および研究方法についての資料を閲覧することができます。ご希望がある場合は、下記連絡先へ遠慮無く申し出てください。ただし、研究の独創性確保に支障のない範囲内で情報開示を行います。

研究内容に関する問い合わせ先

京都市左京区聖護院川原町 54
京都大学医学部附属病院 泌尿器科 担当医師 助教 澤田篤郎
電話 075-751-3337(代表) FAX 075-751-3740

(京大病院の相談窓口)
京都大学医学部附属病院 相談支援センター
(Tel) 075-751-4748
(E-mail) ctsodan@kuhp.kyoto-u.ac.jp

日本語版Bladder Cancer Index(BCI)を用いた膀胱がん術前後のQOLを評価する多施設共同前向き観察研究

尿路上皮癌の免疫チェックポイント阻害薬治療におけるcfDNAを用いたリキッドバイオプシーによるCompanion/Complimentary Diagnosisプラットフォームの開発に向けたパイロット研究

京都大学附属病院を受診された患者様並びに京都大学の研究に試料を提供いただいた皆様へ

本学では下記の臨床研究を実施しております。本研究の対象者に該当する可能性のある方で、試料や診療情報等を研究目的に利用または提供されることを希望されない場合は、下記の申し出先・問合せ先にご連絡ください。利用や提供を拒否されても不利益を被ることはありません。

研究課題名(受付番号)

尿路上皮癌の免疫チェックポイント阻害薬治療における cfDNA を用いたリキッドバイオプシーによる Companion /Complimentary Diagnosisプラットフォームの開発に向けたパイロット研究(R2636)

研究責任者(所属研究機関)

小川 修(京都大学大学院医学研究科)

他の研究機関および各施設の責任者

該当なし

承認した倫理審査委員会と研究機関長の許可

京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院 医の倫理委員会

研究の目的

この研究は、患者さんから採取された腫瘍組織と血液中の腫瘍由来DNA とを比較して、後者をもって前者の状態を知ることができるかどうかを検証する目的で実施されます。本研究の成果は将来的に、血液検査による免疫チェックポイント阻害薬の効果予測に役立つものと期待しています。

対象となる試料・診療情報の取得期間

2018 年 1 月 1 日から 2020 年 10 月 31 日の間に臨床および病理学的に尿路上皮癌と診断され京都大学医学部附属病院で治療をうけられた(あるいは現在も治療中の)患者さんの血液及び腫瘍

研究期間

2020 年 10 月 26 日 ~ 2022 年 12 月 31 日

研究の方法(利用または提供する試料や診療情報等)

【対象となる患者さん】
2018 年 1 月 1 日から 2020 年 10 月 31 日の間に臨床および病理学的に尿路上皮癌と診断され京都大学医学部附属病院で治療をうけられた(あるいは現在も治療中の)患者さんで、別研究(「尿路性器癌における個別化治療法に関する研究」)で血液及び腫瘍が採取され、文書で検体の二次利用の同意を得られている方。ただし、検体の将来的な研究における二次利用を拒否された方は除く。
【遺伝子解析方法】
腫瘍組織から抽出した DNA および血液から採取した血漿循環 DNA(cfDNA)を次世代シーケンサーを用いて解析します。遺伝子解析結果は、過去のカルテに記載された臨床情報を参照して泌尿器癌との関連について検討します。
【利用するカルテ情報】
生年月日、年齢、身長、体重、ECOG-PS、血液生化学検査、家族歴、既往歴、臨床病期、画像所見、病理組織所見、腫瘍マーカー、治療内容、治療実施日、治療効果、副作用、予後等

試料・診療情報の他研究機関への提供およびその提供方法について

該当なし

試料・情報の管理責任者

小林 恭

試料・診療情報の提供の辞退に関するお申し出先・お問合せ先

郵送:〒606-8507
京都大学大学院医学研究科 泌尿器科学
電話:075-751-3337
Email 送付先:uro@kuhp.kyoto-u.ac.jp

去勢抵抗性前立腺癌生検組織を用いたエンザルタミド治療効果予測因子の検討

限局性前立腺癌・前立腺全摘除後のPSA再発に対する代替療法(グリーンプロポリス)の臨床効果と安全性

根治療法後に再発を来した非転移性の去勢抵抗性前立腺癌に対するエンザルタミドの臨床効果および安全性の検討

上部尿路癌術後の膀胱内再発予防における術直後単回ピラルビシン膀胱内注入療法のランダム化比較第ⅠⅠⅠ相試験

Biojetシステムを用いた前立腺生検の癌局在診断における有用性に関する検討

全ゲノムシーケンスによる尿路性器癌関連新規遺伝子変異の探索

遺伝子解析研究実施についてのお知らせ

当院では、以下の基礎研究を実施しております。
この研究では、患者さんの尿、血液および手術時の摘出標本の網羅的遺伝子解析を行います。このような研究は、厚生労働省の「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる患者さんのお一人ずつから今回の研究に関して直接同意を得るのではなく、研究内容の情報を公開することで既存の試料を用いた研究を行うことが認められています。また、本研究は倫理審査委員会の審査を受け、研究機関の長の許可を受けて行われるものです。もしご自身の検体の本研究への提供を望まれない場合はご連絡ください。また、この研究に関するお問い合わせなどがありましたら、以下の「問い合わせ先」へご照会ください。

研究計画名

「全ゲノムシーケンスによる尿路性器癌関連新規遺伝子変異の探索研究」

研究機関

京都大学大学院医学研究科泌尿器科学講座

研究代表者

小川 修(京都大学大学院医学研究科泌尿器科講座 教授)

共同研究機関

なし

研究の意義・目的

尿路性器癌(尿路上皮癌、前立腺癌、腎癌、精巣癌、陰茎ガン)においては近年、抗癌剤治療、ホルモン治療、免疫治療などが次々と開発され奏功しているが、いずれの新規薬剤にも初めから耐性な症例や、治療経過中に耐性を獲得する症例がある。これらの抵抗性には遺伝子変異や、遺伝子発現変化が関わっていることが多く、網羅的な全ゲノムシーケンスや全発現解析を行うことで抵抗性のメカニズムを解明できることが期待される。本研究では尿路性器癌の患者の血液、尿、手術検体の全ゲノムシーケンス解析・全発現解析を行うことで新規薬剤の開発や薬物治療の効果を予測する指標を開発することを目的とする。

研究の方法

(対象となる患者さん)
京都大学医学部附属病院泌尿器科で診療を受けた患者さんで「尿路性器癌における個別化治療法に関する研究」に文書で既に同意されている方。

研究実施期間

2012 年 10 月 11 日 ~ 2022 年 10 月 11 日

使用する試料

京都大学病院および泌尿器科研究室に保管されている血液、尿および手術検体

個人情報の保護について

利用する情報および遺伝子解析データからは、お名前、住所など、患者さんを直接同定できる個人情報は削除してどの提供者の試料・情報であるかが直ちに判別できないよう加工します。また遺伝子解析データについては京都大学泌尿器科内で厳重に管理します。

その他

本研究の対象となった場合にも薬剤や検査の負担は通常の診療と同様です。
また謝礼のお支払いもありません。

本研究に関する問い合わせ

〒606-8507
京都市左京区聖護院川原町 54 京都大学大学院医学研究科泌尿器科
小林 恭(コバヤシ タカシ)
TEL: 075-751-3337 / FAX: 075-751-3740

(機関の窓口)
医学部附属病院 総務課 研究推進掛 (Tel) 075-751-4899
(E-mail) trans@kuhp.kyoto-u.ac.jp

泌尿器科 Cadaver Workshopの開催

膀胱癌におけるアテゾリズマブ併用放射線療法の治療感受性バイオマーカーの同定

進行性腎癌に対するニボルマブ・イピリムマブの効果予測に関する多施設後ろ向き研究

臨床研究に関するお知らせ

京都大学医学部附属病院泌尿器科では、下記の臨床研究を実施しています。皆様には本研究の趣旨をご理解頂き、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

研究課題名

進行性腎癌に対するニボルマブ・イピリムマブの効果予測に関する多施設後ろ向き研究

研究の概要

腎細胞癌は、腎臓にできるがんのうち、腎実質の細胞ががん化して悪性腫瘍になったものです。
腎細胞癌は局所の増大に伴い腎静脈内や下大静脈内に進展したり、肺やリンパ節などに遠隔転移したりしやすい性質を持っています。腎細胞癌に対する標準治療は外科的切除なのですが、根治的切除が難しいものや転移性の腎細胞癌(進行性腎細胞癌)に対する治療は薬物治療が行われます。
近年、このような進行性腎細胞癌に対する新たな治療薬が次々に開発されています。本邦においても、2008 年にチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)という薬が認可され、2010 年には mTOR 阻害剤が、2012 年以降には新たな TKI も承認される等、多くの分子標的薬が腎細胞癌の治療薬として使用可能となりました。さらに 2016 年には免疫チェックポイント阻害薬(ニボルマブ)が使用可能となり、2018 年には 2 種類の免疫チェックポイント阻害薬であるニボルマブとイピリムマブの併用療法が承認され、2020 年には免疫チェックポイント阻害薬(ペンブロリズマブ)とTKI を併用する治療法も認可されるなど、進行性腎細胞癌の治療は非常に多くの選択肢をもつようになりました。
このように治療選択肢が増えたことは進行性腎細胞がんの患者さんにとっては非常に良いことなのですが、どういった患者さんにどの治療法が最適であるかという点については未だ明確ではありません。本研究では、京都大学医学部附属病院および関連施設において、現在までに進行性腎細胞癌に対してニボルマブとイピリムマブの併用療法を投与された患者に関するデータを収集します。それらの患者背景に加えて、治療前後の血液データやその他の因子と治療効果との相関を調べ、どのような患者さんにニボルマブとイピリムマブの併用療法を行うのが安全かつ有効に効果が得られるのか、その効果予測因子の検討を行います。

目的

本研究の目的は、進行性腎細胞癌に対するニボルマブとイピリムマブの併用療法の効果予測因子及び副作用の予測因子を検討することです。
なお、この研究は、泌尿器科癌の治療に関連する新しい知識を得ることを目的とする学術研究活動として実施されます。

研究実施予定期間

この研究は、倫理委員会承認後から 2022 年 3 月まで行われます。

本研究について

本研究は京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院医の倫理委員会の審査を受け、研究機関の長の許可を得て実施しています

対象者

2018 年 1 月 1 日から 2020 年9月 30日までに、進行性腎細胞癌に対して薬物治療を施行した方が対象となります。

方法
  1. ・対象となる方のカルテ等の診療情報から、以下の項目を集めさせていただきます。
    性別、年齢、生年月日、身長、体重、診断日、病期、転移部位・個数、標的病変の径和、診断時 Performance status、併存疾患、治療歴、腎癌原発巣の手術の有無、腎癌の組織型、1 次治療開始前後の血球・生化学・尿所見データ(WBC, Hb, Plt, Neutrophil, Leucocyte, Lymphocyte, Monocyte, Eosinophil, Lactate dehydrogenase, CRP, neutrophil-to-lymphocyte ratio (NLR), monocyte-to-lymphocyte ratio (MLR), platelet-to-lymphocyte ratio (PLR), ALP, Alb, 補正 Ca, s-Cre, eGFR, タンパク尿, アルブミン尿)、治療開始前の自覚症状、腎癌に対する前治療とその投与日とそのベストレスポンス、ステロイド投与の有無、1 次治療開始日、診断日から治療開始までの期間、治療開始時 Performance status、1 次治療開始後の画像診断日と効果判定、画像上増悪日、1 次治療に伴う副作用(内容及び grade)、1 次治療最終投与日、最良効果判定、最終効果判定、1 次治療前後での腎摘の有無と手術日、放射線治療の有無と照射日、照射線量、2 次治療の薬剤、2 次治療開始日、最終生存確認日、死亡日、生存の有無(生存/癌死/他因死)
  2. 本学における本研究責任者:
    小川修 京都大学医学部泌尿器科学分野・教授
  3. 本学における情報の管理責任者:
    赤松秀輔 京都大学医学部泌尿器科学分野・講師
  4. 情報の匿名化の方法:匿名化された情報(どの研究対象者の情報であるかが直ちに判別できないよう、加工又は管理されたものに限る)
  5. 情報の提供に関する記録・保管:本研究で行われる他機関からの情報の受取りについては、関連する指針および本学手順書等に沿って記録を作成し、所定の期間保管する。
  6. 共同研究機関:
    医仁会武田総合病院泌尿器科 部長 山田仁
    京都市立病院泌尿器科 部長 清川岳彦
    京都医療センター泌尿器科 部長 奥野博
    大津赤十字病院泌尿器科 部長 石戸谷哲
    大津市民病院泌尿器科 部長 七里泰正
    大阪赤十字病院泌尿器科 部長 大西裕之
    神戸市立医療センター中央病院泌尿器科 部長 川喜田睦司
    神戸市立西神戸医療センター泌尿器科 部長 金丸聰淳
    天理よろづ相談所病院泌尿器科 部長 奥村和弘
    日本赤十字社和歌山医療センター泌尿器科 部長 伊藤哲之
    静岡県立総合病院泌尿器科 部長 吉村耕治
    倉敷中央病院泌尿器科 部長 井上幸治
    三重大学医学部泌尿器科 教授 井上貴博

この研究は、本学と上記の研究機関との間で、法令等に準拠して作成した共通の研究計画書に基づいてグループを形成し、共同研究として実施されます。したがって、本研究に参加する研究機関は、共通の研究目的と実施計画の下に一体的に学術研究活動を行っております。

費用負担

この研究を行うにあたり、対象となる方が新たに費用を負担することは一切ありません。

利益および不利益

この研究にご参加いただいた場合の利益・不利益はありません。参加を拒否された場合でも同様です。

個人情報の保護

研究にあたっては、対象となる方の個人情報を容易に同定できないように、数字や記号などに置き換え、「匿名化された試料・情報(どの研究対象者の試料・情報であるかが直ちに判別できないよう、加工又は管理されたものに限る)」として使用いたします。

研究に関する情報開示について

ご希望があれば、研究計画および研究方法についての資料を閲覧することができます。ご希望がある場合は、下記連絡先へ遠慮無く申し出てください。ただし、研究の独創性確保に支障のない範囲内で情報開示を行います。

研究資金および利益相反について

この研究に関する経費は、実施責任者が所属する診療科の研究助成金を用います。なお、本研究の実施責任者と分担研究者は本研究に関わる企業および団体等からの経済的な利益の提供は受けておりません。利益相反については「京都大学利益相反ポリシー」「京都大学利益相反マネジメント規程」に従い「京都大学臨床研究利益相反審査委員会」において適切に審査・管理を行います。
注1)臨床研究における利益相反とは、研究者が当該臨床研究に関わる企業および団体等から経済的な利益(謝金、研究費、株式等)の提供を受け、その利益の存在により臨床研究の結果に影響を及ぼす可能性がある状況のことをいいます。

研究成果の公表

この研究で得られた研究成果を学会や医学雑誌等において発表します。この場合でも個人を特定できる情報は一切利用しません。

参加拒否したい場合の連絡先

この研究に参加したくない(自分のデータを使ってほしくない)方は下記連絡先へ遠慮無く申し出てください。しかしながら、データ解析後、もしくは学会等で発表後は途中辞退することができない場合もあります。

疑問、質問あるいは苦情があった場合の連絡先

この研究に関して疑問、質問あるいは苦情があった場合は下記連絡先へ連絡をお願い致します。

《研究内容に関する問い合わせ先》
京都市左京区聖護院川原町 54
京都大学医学部附属病院 泌尿器科 担当医師 助教 澤田篤郎
(Tel)075-751-3337(代表) (FAX) 075-751-3740
(E-mail)atsuro7@kuhp.kyoto-u.ac.jp

《京大病院の相談窓口》
京都大学医学部附属病院 相談支援センター
(Tel)075-751-4748
(E-mail)ctsodan@kuhp.kyoto-u.ac.jp

去勢抵抗性前立腺癌に対する抗がん化学療法におけるドセタキセルからカバジタキセルへ早期変更の有用性の検討

日本においてアパルタミドの投与を受けている転移性去勢感受性前立腺癌(mCSPC)患者の血中循環腫瘍DNA(ctCNA)を探索する第4相試験 -アパルタミドバイオマーカー試験-

核磁気共鳴画像-経直腸的超音波画像融合画像ガイド下前立腺標的生検の臨床的に意義のある癌(significant cancer)検出における有用性と安全性に関する国内多施設共同研究

精巣癌に特異的な質問票EORTC QLQ-TC26日本語版を用いた縦断的多施設共同研究

骨転移を有する去勢抵抗性前立腺癌に対するラジウム-223治療の多施設共同前向き観察研究

女性の過活動膀胱に対する認知行動療法の有効性に関するランダム化比較試験

臨床研究の御協力のお願い

京都大学医学部泌尿器科では、以下の臨床研究を実施しております。この研究は、医学研究を京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院 医の倫理委員会の審査を受け(C1457-1)、研究機関の長の許可を受けて実施しております。研究参加にご興味のある方は、以下の「問い合わせ先」へご連絡ください。

研究課題名

女性の過活動膀胱に対する認知行動療法の有効性に関するランダム化比較試験

主たる研究機関

京都大学附属病院、京都市立病院、京都民医連あすかい病院、いちおか泌尿器科クリニック

研究責任医師

小川 修

研究の意義・目的

中等症以上の過活動膀胱の女性患者さんを対象に、認知行動療法の有効性を調べるために行います。

研究の対象となる方

中等症以上の過活動膀胱の女性患者さんで、年齢が 20〜80 歳の方が対象となります。
具体的には下記の症状のある方が対象となります。

  1. ・「急にトイレに行きたくなること」が週に 1 回以上ある。
  2. ・日中トイレに 8 回以上行く。
  3. ・夜間トイレに 1 回以上行く。
  4. ・「急に尿が漏れてしまうこと」が週に 1 回以上ある。
研究の方法

本研究は治療を受けるグループ(前治療群)と試験終了後に治療を受けるグループ(後治療群)に 1:1 に分けます。治療終了前後で自己記入式の症状アンケートに答えていただき、グループ間の治療効果を比較します。
認知行動療法は医師との会話の中で自分の排尿習慣を客観的に見直し、間違った排尿習慣を修正し症状を改善させる治療法です。週 1 回 30 分間、計 4 回の治療プログラムです。
研究期間は 13 週間(約 3 ヶ月間)です。

研究実施期間

倫理委員会承認日(2020 年 1 月 15 日)〜2023 年 1 月 14 日

個人情報の取り扱い

住所・氏名などは削除し、代わりに新しい番号がつけられます(匿名化)。こうすることによって、名前や個人を特定できるような情報は使用せず、研究を発表いたします。

その他

本研究の対象となった場合、通常の保険診療内で治療を行います。ご参加いただいた方には第 5 週目、第 9 週目、第 13 週目の受診ごとに 1,000 円(最大 3,000 円)のクオカードを謝礼としてお渡しいたします。

問い合わせ先

この研究への参加ご希望、その他何か分からないことがありましたら、いつでも担当者にご相談下さい。
〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町 54 京都大学医学研究科 泌尿器科学教室
担当医師:船田 哲(フナダ サトシ)
メールアドレス:OAB.CBT@gmail.com
電話番号:050-5374-4457
研究用ホームページ:http://oab-cbt.jp/

本研究の情報の公開は大学病院医療情報ネットワーク(UMIN)に開設されたホームページで行われています (UMIN000038513)

術前前立腺形態とホルミウムレーザー前立腺核出術の成績に関する調査

はじめに

前立腺肥大症に対する治療方法には薬物治療、手術治療があり、特に下部尿路閉塞の強い症例については手術がよい適応となります。不要な侵襲を避けるためには、手術により改善する症例を術前に予測することが重要です。下部尿路閉塞、手術適応の評価としては尿流動態検査がゴールド・スタンダードですが、手術の前に患者さんが施行するには負担が大きいという問題がありました。前立腺体積や術前のアンケート結果などは予測能が低く、より低侵襲で手術成績と相関するパラメーターが求められています。
近年、前立腺の膀胱内突出(Intravesical Prostatic Protrusion; IPP)と下部尿路閉塞の関係が報告されています。IPP の大きい群では薬剤の効果が乏しく、手術による改善が大きいことが報告されています。一方で前立腺は複数の葉からなるため、同様の IPP であってもどの葉が突出するかにより手術成績は異なることが予想されますが、この点に関してはあまり分かっていません。
そこで本研究では、膀胱鏡による術前の前立腺形態と手術成績の関連を検討し、同様の IPP においても術後の改善に変化があるかを検討します。本研究によって IPP の葉ごとの違いが明らかとなれば、手術を行うかどうか決定する際においても IPP のみならずその突出形態を考慮することで、より予測能を高めることができる可能性があり、臨床的に重要な意義を持つものと期待されます。

対象

2006 年 1 月 1 日以降に京都大学医学部附属病院でホルミウムレーザー前立腺核出術を受けた患者さんのうち、術前に膀胱鏡検査を受けられていた方を解析対象とします。
対象となった方への負担および利益はありません。

対象者となることを希望されない方は、下記連絡先までご連絡ください。
速やかに解析対象から除外いたします。
上記研究の対象となることを希望されなかったことで一切不利益はありません。

研究内容

該当する患者を被験者として登録し登録時に下記の臨床情報を診療録より取得します。

  1. ・前立腺形態
  2. ・術前後 IPSSscore、QOLscore(アンケート)
  3. ・年齢、前立腺体積、ウロフロメトリー、超音波検査結果(膀胱内突出距離)

研究期間

研究期間は倫理委員会承認日から 5 年間です。

個人情報の管理について

データはすべて匿名化として扱われます。またデータは厳重に管理されます。なお匿名化された上での解析結果は公表されることがあります。

研究機関

研究責任者 京都大学大学院医学研究科 泌尿器科学 教授 小川 修
主任研究者 京都大学大学院医学研究科 泌尿器科学 助教 後藤崇之
分担研究者 京都医療センター(元京都大学大学院医学研究科)泌尿器科学 医師 伊藤克弘(データ収集)
分担研究者 筑波大学病院腎泌尿器外科学(元京都大学大学院医学研究科 泌尿器科学) 根来宏光 (データ解析)

試験内容に関する問い合わせ

京都大学医学部附属病院 総務課 研究推進掛
(Tel) 075-751-4899
(E-mail) trans@kuhp.kyoto-u.ac.jp

研究事務局 京都大学大学院医学研究科 泌尿器科学
後藤崇之
〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町 54
TEL:075-751-3337 FAX:075-751-3740

倫理委員会の承認

本研究は倫理審査委員会の審査を受け、研究機関の長の許可を受けています。

利益相反

本研究における利益相反はありません。

資料の保管

主任研究者、研究責任医師及び試験分担医師は、当該疫学研究の実施に係る記録を試験終了後 10年間適切に保存します。

研究計画等の開示

ご希望があれば,他の研究対象(協力)者等の個人情報の保護及び本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で,研究計画及び研究の方法に関する資料を入手又は閲覧することができます。その場合は,上記の本研究に関しての問い合わせ先にご連絡願います。

AI(artificial intelligence)を用いた腹腔鏡術中リアルタイム臓器認識および視覚情報からの力量定量化システムの開発

泌尿器科に通院中の患者さんへ(臨床研究に関する情報)

京都大学医学部附属病院では、以下の臨床研究を実施しております。この研究は、通常の診療で得られた過去の記録をまとめることによって行います。このような研究は、文部科学省・厚生労働省の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」(平成 26 年文部科学省・厚生労働省告示第 3 号)の規定により、研究内容の情報を公開することが必要とされております。なお、この臨床研究は京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院 医の倫理委員会の審査を受け、研究方法の科学性、倫理性や患者さんの人権が守られていることが確認され、病院長の許可を受けています。
この研究に関するお問い合わせなどがありましたら、以下の「問い合わせ先」へご照会ください。

研究課題名

AI(artificial intelligence)を用いた腹腔鏡術中リアルタイム臓器認識および視覚情報からの力量定量化システムの開発

主たる研究機関名・研究責任者

京都大学医学部附属病院 泌尿器科 澤田篤郎

主任研究者,試料・情報管理者

京都大学医学部附属病院 泌尿器科 増井仁彦

研究の目的

腹腔鏡手術(ロボット支援下手術含む)における安全性の向上

研究の期間

倫理審査委員会承認日~西暦 2024 年 3 月 31 日

研究の方法
  1. ・対象患者
    2010 年 4 月 1 日から 2020 年 5 月 31 日の間に,京都大学医学部附属病院泌尿器科において腎臓及び副腎の手術を腹腔鏡(ロボット支援手術含む)にて施行した患者さん
  2. ・利用するカルテ情報
    ① 臨床所見(年齢,身長,体重,BMI,既往歴,術前画像所見)
    ② 臨床経過(病名,病期,術式,術中所見)
    ③ 手術動画
  3. これらの情報を匿名化した上で解析に用いる.
この研究に関する情報の提供について

この研究に関して、研究計画書や研究に関する資料をお知りになりたい場合は、京都大学泌尿器科のホームページから閲覧することができます。希望があれば他の患者様の個人情報や研究全体に支障となる事項以外はお知らせすることができます。

個人情報について

研究に利用する情報は、患者様のお名前、住所など、個人を特定できる個人情報は削除して管理します。また、研究成果は学会や学術雑誌で発表されますが、その際も個人を特定できる情報は利用しません。患者様からご自身の情報開示等の請求は個々に対応いたします。

利益相反について

この研究は外部の企業等からの資金の提供は受けておらず、研究者が企業等から独立して計画して実施しているものです。したがって、研究結果および解析等に影響を及ぼすことは無く、患者様の不利益につながることはありません。この研究に使用する資金は委任経理金・泌尿器科研究助成を財源としております。また、利益相反については、「京都大学利益相反ポリシー」「京都大学利益相反マネジメント規程」に従い、「京都大学臨床研究利益相反審査委員会」において適切に審査・管理しています。

*上記の研究に情報を利用することをご了解いただけない場合は以下にご連絡ください。

研究に関する情報公開について

ご希望があれば、研究計画および研究方法についての資料を京都大学泌尿器科ホームページから閲覧することができます。それ以外の内容でご希望がある場合は、下記連絡先へ遠慮無く申し出てください。ただし、研究の独創性確保に支障のない範囲内での情報開示を行います。

研究内容に関する問い合わせ先

京都市左京区聖護院川原町 54
京都大学医学部附属病院 泌尿器科 主任研究医師 助教 増井仁彦
電話 075‑751‑3337(代表) FAX 075‑751‑3740

《京大病院の相談窓口》
京都大学医学部附属病院 相談支援センター
(Tel) 075‑751‑4748 (E‑mail) ctsodan@kuhp.kyoto‑u.ac.jp

膀胱がんの病歴のある患者を対象とした新規マルチプレックスELISA法

京都大学医学部附属病院ならびに関連病院における泌尿器疾患の観察研究

京都大学附属病院を受診された患者様並びに京都大学の研究に試料を提供いただいた皆様へ

本学では下記の臨床研究を実施しております。本研究の対象者に該当する可能性のある方で、試料や診療情報等を研究目的に利用または提供されることを希望されない場合は、下記の申し出先・問合せ先にご連絡ください。利用や提供を拒否されても不利益を被ることはありません。

研究課題名(受付番号)

京都大学医学部附属病院ならびに関連病院における泌尿器疾患の観察研究(R1581)

研究責任者(所属研究機関)

小川 修
(京都大学大学院医学研究科)

他の研究機関および各施設の責任者

京都市立病院 清川 岳彦(泌尿器科部長)
京都医療センター 奥野 博(泌尿器科部長)
京都桂病院 大久保 和俊(泌尿器科部長)
医仁会武田病院 山田 仁(泌尿器科部長)
康生会武田病院 河瀬 紀夫(泌尿器科部長)
音羽病院 赤尾 利弥(泌尿器科部長)
大津赤十字病院 石戸谷 哲(泌尿器科部長)
大津市民病院 七里 泰正(泌尿器科部長)
滋賀県立成人病センター 吉田 徹(泌尿器科部長)
大阪赤十字病院 大西 裕之(泌尿器科部長)
北野病院 岡田 卓也(泌尿器科部長)
関西電力病院 青山 輝義(泌尿器科部長)
神戸中央市民病院 川喜田 睦司(泌尿器科部長)
西神戸医療センター 金丸 聰淳(泌尿器科部長)
公立豊岡病院 白波瀬 敏明(泌尿器科部長)
姫路医療センター 岩村 博史(泌尿器科部長)
天理よろづ相談所病院 奥村 和弘(泌尿器科部長)
日赤和歌山医療センター 伊藤 哲之(泌尿器科部長)
倉敷中央病院 寺井 章人(泌尿器科部長)
宮崎大学病院 寺田 直樹(講師)
熊本大学病院 神波 大己(教授)
浜松労災病院 諸井 誠司(泌尿器科部長)
三重大学病院 井上 貴博(教授)
静岡県立総合病院 吉村 耕治(泌尿器科部長)

承認した倫理審査委員会と研究機関長の許可

京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院 医の倫理委員会

研究の目的

超高齢化が進む日本では、泌尿器疾患が著しく増加傾向にあります。また医療の進歩に伴い、診断、治療も多様化してきています。本研究では、泌尿器科疾患の患者さんを対象に、通常の診療で得られたデータを収集・解析を行います。その結果を用い、診断方法の改善やより良い治療法を確立することを目的としています。

対象となる試料・診療情報の取得期間

1980 年 1 月 1 日 ~ 2020 年 9 月 30 日の診療情報(下記)

研究期間

2018 年 06 月 21 日 ~ 2030 年 03 月 31 日

研究の方法(利用または提供する試料や診療情報等)

下記の診断を受けて診療を開始された患者さんが対象となります。

  1. ・泌尿器科癌:前立腺癌、腎腫瘍、尿路上皮癌、精巣癌、尿道陰茎癌、後腹膜腫瘍(悪性褐色細胞腫、肉腫、副腎腫瘍、副腎など)。
  2. ・排尿障害:前立腺肥大症、過活動膀胱、尿失禁、神経因性膀胱。
  3. ・尿路結石:腎結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石。
    調査にあたって該当する患者さんの臨床情報を診療録より取得します。
  4. ・診断時年齢、性別、身長、体重、質問票
  5. ・尿検査、血液検査
  6. ・CT などの画像検査
  7. ・治療内容
  8. ・合併症・有害事象
  9. ・治療成績
試料・診療情報の他研究機関への提供およびその提供方法について

該当なし

試料・情報の管理責任者

小林 恭

試料・診療情報の提供の辞退に関するお申し出先・お問合せ先

郵送:〒606-8507
京都大学大学院医学研究科 泌尿器科学
電話:075-751-3337
Email 送付先:uro@kuhp.kyoto-u.ac.jp

JCOG0401A1:早期前立腺がんにおける根治術後PSA再発における病理学的および分子生物学的予測因子探索研究

研究の対象

JCOG0401「早期前立腺癌根治術後の PSA 再発に対する放射線照射と内分泌治療に関するランダム化比較試験」(承認番号 C587)に参加して治療を受けられた方

研究目的・方法

研究の概要:
JCOG0401 により、限局性前立腺癌に対する根治的前立腺摘除術後に生じた PSA 再発に対して、内分泌治療を行った場合に比べ、内分泌治療前に放射線治療を行う併用療法をした方が、より腫瘍の増悪を遅らせることができるということがわかり、今後の治療方針に大きな影響を与えることが予想されます。
その一方で、どのような患者さんがこの併用療法の恩恵を受けることができるかはまだわかっていません。現時点では、実際に治療を行ってみないと、この併用療法により効果が得られるかどうかの判断はできないのですが、もし治療前にこれから行う治療の効果が予測できれば、その後の治療方針の決定に大いに役立ちますし、治療の効果が得られると予測される患者さんにのみ治療を行うことで、それ以外の患者さんに無駄な治療を行う危険も減らすことが出来ると考えられます。
この研究では、前立腺がんの細胞でどのような遺伝子が発現しているのか、またその遺伝子がどのように働いているのかを調べ、それらと併用療法の効果や予後との関係を調べることで、治療前に併用療法の効果や最終的な予後を予測できるかどうかを検討します。

研究の意義:
本研究では JCOG0401 が開始された後に使われるようになった ISUP2014 という病理診断の新しい規準に基づいた前立腺癌の病理診断の再評価と、手術の時に採取した前立腺組織を用いて免疫染色を行い、JCOG0401 における治療が効いていた期間との関連を評価することにより、治療効果を予め予測できるような病理学的因子を検討することとしました。これにより、現在の日常診療に即した病理学的因子の評価が可能となり、さらに内分泌治療と放射線治療の併用療法により恩恵を被る前立腺癌患者さんの条件が明らかとなる可能性があります。
また、将来、必要な患者さんにのみ放射線治療を施行することで、放射線治療関連の有害事象が少なくなり、結果的に予後の改善に繋がることが今後期待されます。

目的:
この研究では、JCOG0401 に参加していただいた患者さんの前立腺の全摘手術標本を用いて、ISUP2014 を用いた病理診断の再評価や免疫染色を行います。そして根治的前立腺摘除術後の PSA 再発に関して、その後どのような経過をたどるのかを予測する病理学的因子を検討し、内分泌治療と放射線治療の併用療法により恩恵を被る患者さんの条件をあきらかにすることが目的になります。

方法:
JCOG0401 に参加していただいた患者さんを対象に、手術後の診断目的で作成された前立腺組織の病理標本を収集します。各施設から研究事務局(愛知医科大学)宛に送付してもらった標本を用いて病理学的な評価を行います。評価結果を JCOG データセンターにて解析し、予後と病理学的因子との関係を検討します。

研究実施期間:
研究許可日から 2023 年 4 月 30 日までを予定しています。

研究に用いる試料・情報の種類

情報:JCOG0401 で収集された手術日や治療内容等の臨床情報、JCOG0401 登録番号 等
試料:手術で摘出した前立腺組織

外部への試料・情報の提供

JCOG データセンター等への試料、解析情報、臨床情報の提供は、JCOG 登録番号を用いて、特定の関係者以外が個人を識別し得る情報にアクセスできない状態で行います。対応表は、医療機関の研究責任者が保管・管理します。
研究終了後の試料・臨床情報や解析結果等のデータは JCOG データセンターと解析施設で半永久的に保管されます。残余試料は病理研究事務局から参加施設に返却されます。

研究組織
  1. ・研究代表者 筑波大学医学医療系 腎泌尿器外科 西山 博之
  2. ・研究事務局 愛知医科大学病院 病理診断科 都築 豊徳
  3. ・研究事務局 名古屋大学大学院医学系研究科 泌尿器科学 加藤 真史
  4. ・JCOG(Japan Clinical Oncology Group:日本臨床腫瘍研究グループ)泌尿器腫瘍グループ参加医療機関 http://www.jcog.jp/basic/partner/group/index.html
  5. ・JCOG泌尿器科腫瘍グループ参加施設ではない医療機関
    (栃木県立がんセンター、慶應義塾大学病院、帝京大学病院、北里大学病院、倉敷中央病院)
その他
  1. ・この研究に関して、企業や特定の営利団体からの資金提供などは受けておりません。利益相反については、「京都大学利益相反ポリシー」「京都大学利益相反マネジメント規程」に従い、「京都大学臨床研究利益相反審査委員会」において適切に審査・管理しています。
  2. ・この附随研究は以下の研究費を利用して行われます。
    国立がん研究センター研究開発費 29-A-3
    「成人固形がんに対する標準治療確立のための基盤研究」班
  3. ・当院で保存するデータ、各種記録は、『京都大学における公正な研究活動の推進等に関する規程第7条第2項の研究データの保存、開示等について定める件 平成 27 年 7 月 30 日研究担当理事裁定制定』の規定により、論文等として発表された後、少なくとも 10 年間保存致します。
  4. ・この研究を実施する前に、京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院 医の倫理委員会および筑波大学附属病院臨床研究倫理審査委員会の審査を受け、研究機関の長の許可を得ております。
お問い合わせ先

ご希望があれば、他の患者さんの個人情報や研究に関する知的財産の保護に支障がない範囲内で、この研究の研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申し出ください。また、試料・情報がこの研究に用いられることについて、患者さんもしくは患者さんの代理人の方が拒否された場合、あるいは同意を撤回される場合には研究対象といたしません。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。
本研究に関するご質問等がある場合や、研究への試料・情報の利用を拒否する場合には、下記の連絡先までお問い合わせください。
ただし、すでにこの研究の結果が論文などで公表されていた場合には提供していただいた情報や、試料に基づくデータを結果から取り除くことができない場合があります。なお、公表される結果には特定の個人を識別することができる情報は含まれません。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:
当院での研究の内容や進展に関する問い合わせ窓口
研究責任者: 小川 修
TEL:075-751-3337 FAX:075-751-3740
所 属: 京都大学医学部附属病院 泌尿器科

当院の相談窓口
京都大学医学部附属病院 相談支援センター
連絡先 : TEL:075-751-4748
E-mail: ctsodan@kuhp.kyoto-u.ac.jp

研究事務局
都築 豊徳
愛知医科大学病院 病理診断科
〒480-1195 愛知県長久手市岩作雁又 1−1
Tel:0561-62-3311 Fax:0561-61-3811
加藤 真史
名古屋大学大学院医学系研究科 泌尿器科学
〒466-8550 名古屋市昭和区鶴舞 65
Tel:052-744-2984 Fax:052-744 2319

研究代表者
西山 博之
筑波大学医学医療系 腎泌尿器外科
〒305-8575
茨城県つくば市天王台 1-1-1
Tel:029-853-3223 Fax:029-853-8854

JCOG0401:早期前立腺癌根治術後のPSA再発に対する放射線照射とないぶんぴつ治療に関するランダム化比較試験附随研究

切除不能尿路上皮がんに対する多施設共同前向き観察研究

精子凍結保存の有無と成績に関する調査

ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術(RARP)の治療実態調査

研究の目的

2012年4月から保険診療として認可されたロボット支援腹腔鏡下根治的前立腺全摘除術はいまや前立腺癌手術の標準としての位置付けられており、根治性だけでなく術後の尿禁制、性機能の温存についても優れた成績を示しています。本研究では、熊本大学病院を主幹にロボット支援腹腔下前立腺全摘除術を行っている各協力施設において、同じ手術が行われた患者情報、臨床経過をデータ化し、手術経過や再発率などへ最も影響を及ぼし得るものは何なのかを探ります。また近年新しく提唱され実用化が進んでいる新しい前立癌の組織分類とも照らし合わせ、実際の臨床にもたらす働きとより正確な予後の予測への応用方法も検討します。

研究の方法

本研究における調査にあたっては該当する患者様の臨床情報を診療録(カルテ)より取得します。

  1. ・診断時年齢、性別、身長、体重、症状の有無、病気の進行具合
  2. ・尿検査、血液検査
  3. ・CTなどの画像検査結果
  4. ・手術情報
  5. ・病理組織の結果
  6. ・治療経過

患者様の臨床情報は京都大学内にて匿名化し、熊本大学へ提供します。

研究期間は倫理委員会承認日から2026年12月31日までです。

対象となる患者様について

2012 年 4 月 1 日以降 2020 年 3 月 31 日までの間に、京都大学医学部附属病院泌尿器科において、ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術を施行された限局性前立腺癌全患者様が対象となります。

研究によって明らかになること・その開示方法

この研究で得られた結果については、すぐに診療に役立つことが難しいため、結果をお返ししない予定です。御要望があれば開示可能な範囲で、この研究の計画や方法についてご覧いただくことができます。

期待される利益および考えられる危険性

この研究に参加することによる患者様への直接的な利益・危険性はありません。しかし研究の成果が将来の診断・治療の進歩に役立つことが期待されます。

この研究への参加と辞退

対象者となることを希望されない場合は、情報の利用や他機関への提供を停止致しますので、下記連絡先までご連絡ください。また、同意を撤回された場合も、患者様に不利益となることはありません。

プライバシーの保護について

データはすべて各施設で研究番号が割り当てられた上で扱われますので、他施設で個人を識別することができません。また、データは厳重に管理されます。匿名化されたデータはデータマネージメント担当者によりパスワードでロックされたコンピュータ内に論文化から少なくとも10年以上保管されます。個人情報および診療情報などのプライバシーは厳重に保護されます。保管期間終了後は復元不可能な状態に破棄いたします。

研究を実施する上で守る指針と倫理審査について

この研究は「世界医師会ヘルシンキ宣言」、文部科学省・厚生労働省「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」を遵守して行われます。また、主幹である熊本大学大学院 生命科学研究部 人を対象とする医学系研究臨床研究部門倫理委員会に加え、京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院 医の倫理委員会の審査を受け、研究機関の長の許可を得て実施しています。

研究の費用ならびに利益相反(研究に影響を与える利害関係)について

この研究は、特定の企業や個人からの研究費用提供などを受けていません。この研究は、診療によって得られたデータを使用するため研究費は生じず、患者様に一切の負担もございません。また、この研究に参加していただくことへの謝礼もございません。
本学では、運営費交付金を使用します。本学の研究者の利益相反については、京都大学利益相反ポリシー、京都大学利益相反マネジメント規程に従い、京都大学臨床研究利益相反審査委員会において適切に審査・管理しています。

研究成果の開示について

研究成果につきましては、学会や学術雑誌へ開示することがありますが、その際には解析したデータのみを公開いたしますので、患者様の個人情報が流出することはありません。

この研究に関する研究組織

主幹施設における研究実施体制
【研究責任者】
神波 大己 (熊本大学大学院生命科学研究部泌尿器科学講座・教授)
【主任研究者】
倉橋 竜磨 (熊本大学大学院生命科学研究部泌尿器科学講座・助教)
【分担研究者】
山口 隆大 (熊本大学大学院生命科学研究部泌尿器科学講座・講師)
矢津田 旬二 (熊本大学大学院生命科学研究部泌尿器科学講座・助教)
元島 崇信 (熊本大学大学院生命科学研究部泌尿器科学講座・助教)
【研究事務担当ならびに情報管理者】
杉山 豊 (熊本大学大学院生命科学研究部泌尿器科学講座・助教)

当施設における研究実施体制
【研究責任者】
小川 修 (京都大学大学院医学研究科 泌尿器科学教室・教授)
【分担研究者】
後藤崇之 (京都大学大学院医学研究科 泌尿器科学教室・助教)
【情報管理者】
赤松秀輔 (京都大学大学院医学研究科 泌尿器科学教室・講師)

【共同研究機関・研究代表者】(五十音順) 
熊本大学大学院生命科学研究部泌尿器科学講座教授 神波大己
済生会熊本病院 泌尿器科部長 渡邊紳一郎
京都大学大学院医学研究科 泌尿器科学教室・教授  小川 修
国立病院機構 京都医療センター 泌尿器科 科長  奥野 博
神戸市立医療センター中央市民病院 泌尿器科 部長 川喜田 睦司

(研究内容に関する問い合わせ)
研究事務局 熊本大学大学院生命科学研究部 泌尿器科学講座 倉橋竜磨
熊本大学医学部附属病院泌尿器科
医局 TEL 096-373-5240
病棟 TEL 096-373-7438
外来 TEL 096-373-5630

京大病院における研究事務局: 京都大学大学院医学研究科 泌尿器科学 後藤崇之
〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町54
TEL:075-751-3340、FAX:075-761-3740

京都大学医学部附属病院の相談窓口: 京都大学医学部附属病院 相談支援センター
(Tel)075-751-4748
(E-mail)ctsodan@kuhp.kyoto-u.ac.jp

腎癌に対するニボルマブ治療の有効性および安全性を予測する遺伝子多型の同定(SNiP-RCC研究)

京大病院で腎癌に対してニボルマブ治療歴のある患者さん、
治療中・治療を予定している患者さんへ

京都大学泌尿器科では、進行性腎癌に対してニボルマブ治療歴のある患者さん、治療中・治療を予定している方を対象として、薬剤の効果、有害事象の発現に関係する遺伝子の同定を目的として九州大学泌尿器科を主たる研究施設とした以下の多施設共同研究に参加しています。

研究名

「腎癌に対するニボルマブ治療の有効性および安全性を予測する遺伝子多型の同定」

研究の対象

京都大学附属病院泌尿器科において淡明細胞型腎癌でニボルマブ治療歴のある、治療中および治療を予定している患者さんで、通常診療の際に採血10mLに加えて研究用として7mLを追加でいただける方が対象となります。

研究の目的・方法

腎癌治療に用いられるニボルマブは、臨床試験において有効性が証明され、現在本邦でも標準治療として広く行われています。しかし、非常に良好な治療効果を示す患者さんもいますが、ほとんど治療効果がみられない患者さんも多く、ニボルマブ治療を行うかどうか判断に迷うこともあります。また、頻度は低いものの重篤な予期される有害事象(副作用)を経験することもあり、ニボルマブ治療に適した症例の選択が重要と考えられています。しかしながら、現在までのところ、腎癌のニボルマブ治療における有効性や予期される有害事象(副作用)の予測因子として確立されたものはありません。ニボルマブ治療は、PD-1という免疫チェックポイント分子の働きを阻害するお薬です。このお薬は、癌に対する免疫反応を抑制するPD-1シグナルを阻害するため、癌に対する免疫反応を活性化させることで抗腫瘍効果を示すと考えられています。そのため、ニボルマブ治療の癌に対する反応は、患者さん自身の免疫機能に大いに依存すると考えられ、患者さん自身の免疫機能の個人差がその治療効果や予期される有害事象(副作用)の発現に大きな影響を及ぼすと予測されます。そこで、全ゲノムにわたる遺伝子多型の解析を行い、ニボルマブ治療の治療効果や予期される有害事象(副作用)発生と相関する遺伝子多型の同定を目指します。
具体的な研究内容は、この研究への参加に同意いただけましたら、カルテより以下の情報を収集します。また、通常診療での採血10mlに追加して、研究用の血液を7ml余分に採血させていただきます。研究用の採血はこの1回のみです。各参加施設より採取された血液は、株式会社LSIメディエンスが回収し、DNAを採取します。その後九州大学大学院医学研究院泌尿器科学分野へ集められ、株式会社セルイノベーターに移送し、全ゲノムおよびある特定の遺伝子多型の解析を行います。測定結果と収集した情報の関係性を分析し、ニボルマブ治療の治療効果や治療によって起こり得る予期される有害事象(副作用)と関連する遺伝子多型を明らかにします。なお,研究に参加される方の権利を守るため,この臨床研究を開始する前に、研究を実施することの適否について京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院 医の倫理委員会にて審議・承認がなされ、当院院長の許可を得ています。

研究期間

この臨床研究を実施する期間は研究実施承認日から2021年9月30日までです。

共同研究機関に提供する試料・情報

病理組織標本及び臨床情報は全て匿名化した後に解析を行い、個人情報が開示さることは一切ありません。また、この臨床研究では、通常診療での採血10mlに追加して、研究用の血液を7ml余分に提供いただくため、この臨床研究に参加いただくことによる新たなご負担はありません。

  1. ・血液検体
  2. ・臨床情報
    年齢、性別、身長、体重、喫煙歴、腎癌に関する情報(臨床病期、病理診断、前治療歴、転移部位、リスク分類など)治療前画像検査結果、治療後24週以内の画像検査結果による治療奏効・進行までの期間、ニボルマブ治療中止までの期間、ニボルマブ投与回数、重篤な有害事象(副作用)、転帰
利益相反に関して

本研究は小野薬品工業株式会社および提携会社であるブリストル・マイヤーヤーズスクイブ株式会社より「研究者主導臨床研究に関する契約」に基づき、一般社団法人九州臨床研究支援センター(CReS九州)が資金提供を受けて行われますが、費用の出資者とは無関係に公正に行われます。利益相反については、「京都大学利益相反ポリシー」「京都大学利益相反マネジメント規程」に従い、「京都大学利益相反審査委員会」において適切に審査・管理をしています。

相談窓口

この研究内容についてさらに詳しく知りたい等、ご質問・ご希望がございましたら、以下にご連絡ください。

研究責任機関

福岡県福岡市東区馬出3-1-1
九州大学大学院医学研究院泌尿器科学分野 研究代表者 江藤 正俊
電話 092-642-5601

共同研究機関

京都府京都市左京区聖護院川原町54
京都大学病院泌尿器科
研究責任者 小川 修
研究分担者 山﨑 俊成、赤松 秀輔、後藤 崇之
電話 075-751-3337 FAX 075-751-3740

京都大学医学部附属病院 相談支援センター
連絡先:【電話】075-751-4748 【E-mail】ctsodan@kuhp.kyoto-u.ac.jp

日本人腎細胞癌患者におけるPD-L1発現状況に関する多施設共同レトロスペクティブ研究への参加について

全国泌尿器癌登録調査

Xp11転座を伴う腎細胞癌の自然史の解明

分子標的療法時代における転移性腎細胞癌の予後に関する多施設疫学調査

初発有転移腎細胞癌例に対するcytoreductive nephrectomy の意義に関する検討

JCOG1019:High grade T1膀胱癌のsecond TUR後T0患者に対するBCG膀胱内注入療法と無治療経過観察のランダム化第相試験

臨床介入研究の実施についてのお知らせ

京都大学医学部泌尿器科では、病気の診断や治療の向上を目指して、種々の研究を行っています。以下にその概要を記しますので、ご理解の程お願いいたします。
この研究に関するお問い合わせなどがありましたら、以下の「問い合わせ先」へご照会ください。

研究計画名

「JCOG1019:High grade T1膀胱癌のsecond TUR後T0患者に対するBCG膀胱内注入療法と無治療経過観察のランダム化第相試験」

主たる研究機関

京都大学を含む全国多施設(JCOG泌尿器科腫瘍グループ)

研究責任医師

小川 修

研究の意義・目的

現在T1膀胱がんの患者さんには2回の経尿道膀胱腫瘍切除(TUR)を行い根治性を高め、さらに再発予防のためにBCG膀胱注入療法を追加することが暫定的な標準治療となっています。しかし、2回目の経尿道的切除術(2nd TUR)でがん細胞が見つからなかった場合、がん細胞はもう残っていない可能性が高く、BCG膀注療法は不要ではないかという考え方もあり、どちらが正しいのかは現在のところわかっていません。今研究では、2回目の切除時にがん細胞が見つからなかったT1膀胱がん患者さんに対して、術後BCG膀胱内注入療法をおこなうべきかどうか前向きの研究を行います。

研究の方法

(対象となる患者さん)
この臨床試験に参加される患者さんには、まず全員に2nd TURを受けていただきます。2nd TURは入院での治療となり、最初のTURBTで切除した膀胱粘膜のさらに奥深くの層と、その周囲を切除します。その結果、がん細胞が見つからなかった場合には二次登録を行い、(A)追加でBCG膀注療法を行うか、(B)追加の治療は行わずに経過を観察するかのどちらかとなります。どちらになるかは、「ランダムに決める方法」で決まります。 最終的に、無治療経過観察群が、「無再発生存期間(ただし、Tis、Ta膀胱内再発を除く)」において非劣性であることを検証します。また、2nd TURでがん細胞が確認された場合には、その状態に合わせた追加治療を行います。この場合には二次登録はされませんが、その後の治療の内容や再発の有無などの情報については、引き続き調査を続けさせていただきます。

個人情報の取り扱い

この臨床試験に参加されますと、個人情報と診療情報に関する記録の一部は、当院の他、JCOGデータセンターに保管されます。当院とJCOGデータセンターとのやり取りの際には、あなたのお名前ではなくイニシャル、カルテ番号、生年月日を使用します。カルテ番号はその後に行われる調査の際、担当医が転勤した場合でも、臨床試験に参加していただいているあなたの情報を適切に管理するため、大変重要な情報となります。当院とJCOGデータセンターでは、これらの情報が外部に漏れたり、臨床試験の目的以外に使われないよう最大の努力をしています。この臨床試験にご参加いただける場合はこれらの個人情報の使用につきましてご了承くださいますよう、お願い申し上げます。また、最終的な臨床試験の結果は学術誌や学会で公表される予定です。この場合もあなたのお名前や個人を特定できるような情報は使用いたしません。

その他

本研究の対象となった場合にも薬剤や検査の負担は通常の診療と同様です。
また謝礼のお支払いもありません。

問合せ先

〒606-8507
京都市左京区聖護院川原町54 京都大学大学院京都大学医学部 泌尿器科学
担当医師:小林 恭 (コバヤシ タカシ)
TEL:075-751-3337 / FAX:075-751-3740

非淡明細胞癌に関する多施設共同研究

ソラフェニブ、スニチニブの効果予測 バイオマーカーの探索(CROSS-J-RCC付帯研究)

一般社団法人National Clinical Database(NCD)の手術・治療情報データベース事業への参加について

当科は、一般社団法人National Clinical Database(NCD)が実施するデータベース事業に参加しています。
この事業は、日本全国の手術・治療情報を登録し、集計・分析することで医療の質の向上に役立て、患者さんに最善の医療を提供することを目指すプロジェクトです。この法人における事業を通じて、患者さんにより適切な医療を提供するための医師の適正配置が検討できるだけでなく、当科が患者さんに最善の医療を提供するための参考となる情報を得ることができます。何卒趣旨をご理解の上、ご協力を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

NCDに登録する情報の内容

2018年4月1日以降、当科で行われた手術と治療に関する情報、手術や治療の効果やリスクを検証するための情報(年齢や身長、体重など)を登録します。NCDに患者さんのお名前を登録することはなく、氏名とは関係のないIDを用いて登録します。IDと患者さんを結びつける対応表は当科で厳重に管理し、NCDには提供しません。

登録する情報の管理・結果の公表

登録する情報は、それ自体で患者さん個人を容易に特定することはできないものですが、患者さんに関わる重要な情報ですので厳重に管理いたします。
当科及びNCDでは登録する情報の管理にあたって、情報の取り扱いや安全管理に関する法令や取り決め(「個人情報の保護に関する法律」、「人を対象とした医学系研究に関する倫理指針」、「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」、「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」等)を遵守しています。
データの公表にあたっては、NCDが承認した情報のみが集計データとして公表されます。登録するデータがどなたのものであるか特定されることはありません。

登録の拒否や登録情報の確認

データを登録されたくない場合は、登録を拒否して頂くことができます。当科のスタッフにお伝えください。
また、登録されたご自身のデータの閲覧や削除を希望される場合も、当科のスタッフにお知らせください。なお、登録を拒否されたり、閲覧・修正を希望されたりすることで、日常の診療等において患者さんが不利益を被ることは一切ございません。

NCD担当者の訪問による登録データ確認への協力

当科からNCDへ登録した情報が正しいかどうかを確認するため、NCDの担当者が患者さんのカルテや診療記録を閲覧することがあります。
当科がこの調査に協力する際は、NCDの担当者と守秘義務に関する取り決めを結び、患者さんとIDの対応表や氏名など患者さんを特定する情報を院外へ持ち出したり、口外したりすることは禁じます。

本事業への参加に関してご質問がある場合は、当科のスタッフまたは下記窓口にお伝えください。
一般社団法人National Clinical Database(NCD)ホームページ

本研究に関する問合せ

京都大学医学部附属病院 泌尿器科
TEL:075-751-3337

ホルモン感受性転移性前立腺癌の予後層別化と予後予測モデルの作製に関する研究

去勢抵抗性前立腺癌に対する新規薬剤の治療効果と副作用に関する多施設調査

去勢抵抗性前立腺癌の治療実態に関する観察研究

腎移植レシピエントにおける移植腎レノグラムに関する研究

進行前立腺癌における局所治療の意義に関するアウトカム研究

摘出ヒト尿道、骨盤底筋に対する腹圧性尿失禁治療薬候補化合物の機能検証

本邦における単孔式腹腔鏡下ドナー腎採取術の実態調査

進行性腎細胞癌の治療実態に関する前向き観察研究

疫学研究の実施についてのお知らせ

当院では、以下の臨床研究を実施しております。 当院では、以下の多施設共同臨床研究に参加しております。 この研究は、通常の診療で得られた過去の記録をまとめることによって行います。このような研究は、厚生労働省の「人を対象とする医学系研究に関する指針」の規定により、対象となる患者さんのお一人ずつから直接同意を得るのではなく、研究内容の情報を公開することが必要とされております。この研究に関するお問い合わせなどがありましたら、以下の「問い合わせ先」へご照会ください。

研究計画名

「進行性腎細胞癌の治療実態に関する前向き観察研究」

主たる研究機関

近畿大学医学部泌尿器科

研究代表者

植村 天受
〒589-8511 大阪府大阪狭山市大野東377-2

研究実施医療機関

大阪医科大学附属病院・大阪市立大学医学部附属病院・大阪大学医学部附属病院・大阪府立成人病センター・関西医科大学附属枚方病院・京都府立医科大学附属病院・近畿大学医学部附属病院・神戸大学医学部附属病院・滋賀医科大学医学部附属病院・和歌山県立医科大学付属病院(五十音順)・各関連施設

当院における研究責任者

小川 修(京都大学大学院医学研究科泌尿器科講座 教授)

研究の意義・目的

転移性または切除不能局所再発進行性腎細胞癌の治療は分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤ニボルマブなどの薬剤により複雑化しています。本研究では、本邦における腎細胞がんの薬物療法の使用実態を把握し、各薬剤の有効性、安全性と患者背景因子との関連を評価するため、分子標的薬による全身治療を施行中または開始した患者さんの患者背景、治療経過、および有害事象について参加12施設で調査することを目的とします。

調査項目

性別、生年月日、MSKCCリスク、IMDCリスク、腫瘍組織型、eGFR値、転移臓器名、合併症、前治療歴、各治療薬について治療継続期間、および治療反応、最終観察日、転帰、有害事象

個人情報の保護について

利用する情報からは、お名前、住所など、患者さんを直接同定できる個人情報は削除します。また、研究成果は学会や学術雑誌で発表されますが、その際も患者さんを特定できる個人情報は利用しません。本研究で扱われている個人情報については他の研究対象者の個人情報および知的財産の保護等に支障がない範囲内で開示を希望することもできます。

拒否の機会について

本研究における対象者になることを拒否される場合は下記の問い合わせ先にご連絡ください。

その他

本研究の対象となった場合にも薬剤や検査の負担は通常の診療と同様です。
また謝礼のお支払いもありません。

本研究に関する問合せ

〒606-8507
京都市左京区聖護院川原町54 京都大学大学院医学研究科泌尿器科
赤松 秀輔(アカマツ シュウスケ)
TEL: 075-751-3337 / FAX: 075-751-3740

本研究に関する苦情の窓口

医学部附属病院 総務課 研究推進掛
TEL: 075-751-4899
E-mail: trans@kuhp.kyoto-u.ac.jp

日本の臨床現場における転移性腎細胞がん患者を対象としたVEGFR-TKI治療後のアキシチニブの安全性と有効性に関する多施設共同後方視的観察研究への参加について

転座腎細胞癌の実態把握と解析 - 多施設共同研究への参加について

2001年1月から2021年3月31日の間に京大病院で
腎摘除、腎部分切除術を行った患者さんへ

京都大学泌尿器科では、ヒト腎臓癌(腎細胞癌)の手術標本・生検標本に関して、病理診断を確定した残りの病理標本を利用して、熊本大学泌尿器科学講座並びに国際先端医学研究機構を主たる研究施設とした以下の多施設共同研究に参加しています。

研究名

「転座腎細胞癌の実態把握と解析-多施設共同研究」

研究の対象

2001年1月~から2021年3月31日の間に腎細胞癌で手術治療を受けられ、さらに手術検体が保管されている方が対象となります。

研究の目的・方法

転座腎細胞癌はWHO分類で新たに定義された腎臓癌です。遺伝子の発現を調節するTFE3又はTFEBという分子の異常が腎臓の細胞に起こることで、この転座腎細胞癌が起こります。転座腎細胞癌は成人腎細胞癌例のおよそ1~5%とされており、きわめて発生頻度の低い腎臓癌です。転座腎細胞癌は頻度が低いうえに、確定診断に特殊な組織診断方法(FISH又は免疫染色)が必要とされます。そのために転座腎細胞癌の詳しい性質はまだ完全には把握されていません。一般には若年者に多く悪性度が高い傾向があると言われていますが、進行した転座腎細胞癌に対して最も有効な治療方法がどのようなものかというコンセンサスも、まだ確立されていません。このように症例数が少なく、病理組織診断がその診断に重要なウエイトを占める転座腎細胞癌の全容を明らかにするために、熊本大学では全国の大学や病院と協力して多施設共同研究を行っています。
具体的な研究内容は、臨床経過や病理組織診断から転座腎細胞癌が疑わしい症例及び転座腎細胞癌と診断された症例の病理組織標本を、腎臓癌の診断を専門とする病理医が再評価します。病理組織診断で転座腎細胞癌と診断された病理組織標本を、さらに詳細に検査(免疫組織染色、FISH)し、併せて様々な臨床情報(年齢、性別、ステージ、悪性度、血液検査データ、画像検査所見、臨床経過、治療方法、予後等)を解析し、我が国における転座腎細胞癌の実態を解明します。本研究を行うことにより、転座腎細胞癌のより良い診断方法や治療方法の確立に役立てます。
なお、研究に参加される方の権利を守るため、この臨床研究を開始する前に、研究を実施することの適否について京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院医の倫理委員会にて審議・承認がなされ、当院院長の許可を得ています。

研究期間

この臨床研究を実施する期間は2017年12月26日から2021年3月31日までです。

共同研究機関に提供する試料・情報

病理組織標本及び臨床情報は全て匿名化した後に解析を行い、個人情報が開示さることは一切ありません。また、この臨床研究では、既存のがん組織と情報を提供いただくため、この臨床研究に参加いただくことによる新たなご負担はありません。

  1. ・腎細胞癌の手術検体(既に保管されているもの)
  2. ・年齢、性別
  3. ・診察所見、治療内容、血液検査の結果など
利益相反に関して

本研究は国から交付された研究費(科学研究費)、研究助成金の協力を得て行われますが、費用の出資者とは無関係に公正に行われます。利益相反については、「京都大学利益相反ポリシー」「京都大学利益相反マネジメント規程」に従い、「京都大学臨床研究利益相反審査委員会」において適切に審査・管理をしています。

相談窓口

この研究内容についてさらに詳しく知りたい等、ご質問・ご希望がございましたら、以下にご連絡ください。

研究責任機関
熊本大学国際先端医学研究機構 担当 馬場 理也
TEL: 096-373-6836
E-mail babam@kumamoto-u.ac.jp

共同研究機関
京都府京都市左京区聖護院川原町54
京都大学病院泌尿器科
研究責任者 小川 修
研究分担者 赤松 秀輔
TEL: 075-751-3337 / FAX 075-751-3740

京都大学医学部附属病院 相談支援センター
TEL: 075-751-4748
E-mail: ctsodan@kuhp.kyoto-u.ac.jp

尿路上皮がんに対する免疫チェックポイント阻害薬治療の多施設共同観察研究

情報公開文書

研究の目的

2017年12月よりヒト化抗ヒトPD-1モノクローナル抗体(抗PD-1抗体)「キイトルーダ(R)点滴静注20mgおよび100mg」(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))が「がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮がん」に対して承認を受け、免疫チェックポイント阻害薬が尿路上皮がんの臨床の場でも用いられるようになりました。本研究では、キイトルーダによる免疫チェックポイント阻害薬治療を受けた(あるいは受ける可能性のある)尿路上皮がん患者さんを対象に、通常の診療で得られたデータを収集・解析を行います。その結果を用い、診断方法の改善やより良い治療法を確立することを目的としています。

研究の方法

本研究における調査にあたっては該当する患者さんの臨床情報を診療録(カルテ)より取得します。

  1. ・診断時年齢、性別、身長、体重、症状の有無、病気の進行具合
  2. ・尿検査、血液検査
  3. ・CTなどの画像検査
  4. ・治療内容
  5. ・合併症・有害事象
  6. ・治療成績

研究期間は倫理委員会承認日から2024年3月31日までです。

対象となる患者さんについて

尿路上皮がんの診断を受けて薬物治療を開始された患者さんが対象となります。
術前あるいは術後の補助療法として全身化学療法を受けた患者さんも含まれます。

研究によって明らかになること・その開示方法

この研究で得られた結果については、すぐに診療に役立つことが難しいため、結果をお返ししない予定です。御要望があれば開示可能な範囲で、この研究の計画や方法についてご覧いただくことができます。

期待される利益および考えられる危険性

この研究に参加することによる患者さんへの直接的な利益・危険性はありません。しかし研究の成果が将来の診断・治療の進歩に役立つことが期待されます。

この研究への参加と辞退

対象者となることを希望されない場合は、情報の利用や他機関への提供を停止致しますので、下記連絡先までご連絡ください。また、同意を撤回された場合も、患者さんに不利益となることはありません。

プライバシーの保護について

データはすべて匿名化として扱われます。また、データは厳重に管理されます。匿名化されたデータはデータマネージメント担当者によりパスワードでロックされたコンピュータ内に論文化から少なくとも10年以上保管されます。個人情報および診療情報などのプライバシーは厳重に保護されます。保管期間終了後は復元不可能な状態に破棄いたします。

研究を実施する上で守る指針と倫理審査について

この研究は「世界ヘルシンキ宣言」、文部科学省・厚生労働省「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」を遵守して行われます。また、「京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院、医の倫理委員会」での審査・承認と病院長の許可を受けています。

研究の費用について

この研究に必要な費用は研究者の研究費でまかない、患者さんに一切の負担はございません。また、この研究に参加していただくことへの謝礼もございません。

研究成果の開示について

研究成果につきましては、学会や学術雑誌へ開示することがありますが、その際には解析したデータのみを公開いたしますので、患者さんの個人情報が流出することはありません。適宜、京都大学医学部泌尿器科ホームページでも、研究成果を紹介いたします。

この研究に関する研究組織

この研究は、京都大学医学部泌尿器科が統括して行います。
研究責任者 京都大学大学院医学研究科 泌尿器科学 教授 小川 修
主任研究者 京都大学大学院医学研究科 泌尿器科学 教授 小川 修
研究協力者 京都大学大学院医学研究科 泌尿器科学 准教授 井上 貴博
研究協力者 京都大学大学院医学研究科 泌尿器科学 講師 小林 恭

共同研究者
  1. ・京都医療センター 奥野 博(泌尿器科部長)
  2. ・京都桂病院 大久保 和俊(泌尿器科部長)
  3. ・医仁会武田病院 山田 仁(泌尿器科部長)
  4. ・康生会武田病院 河瀬 紀夫(泌尿器科部長)
  5. ・音羽病院 赤尾 利弥(泌尿器科部長)
  6. ・大津赤十字病院 石戸谷 哲(泌尿器科部長)
  7. ・大津市民病院 七里 泰正(泌尿器科部長)
  8. ・滋賀県立成人病センター 吉田 徹(泌尿器科部長)
  9. ・大阪赤十字病院 大西 裕之(泌尿器科部長)
  10. ・北野病院 岡田 卓也(泌尿器科部長)
  11. ・関西電力病院 青山 輝義(泌尿器科部長)
  12. ・神戸中央市民病院 川喜田 睦司(泌尿器科部長)
  13. ・西神戸医療センター 金丸 聰淳(泌尿器科部長)
  14. ・静岡市立静岡病院 野口 哲哉(泌尿器科部長)
  15. ・静岡県立総合病院 吉村 耕治(泌尿器科部長)
  16. ・市立島田市民病院 福澤 重樹(泌尿器科部長)
  17. ・浜松労災病院 諸井 誠司 (泌尿器科部長)
  18. ・公立豊岡病院 白波瀬 敏明(泌尿器科部長)
  19. ・姫路医療センター 岩村 博史(泌尿器科部長)
  20. ・天理よろづ相談所病院 奥村 和弘(泌尿器科部長)
  21. ・日赤和歌山医療センター 伊藤 哲之(泌尿器科部長)
  22. ・倉敷中央病院 寺井 章人(泌尿器科部長)
  23. ・秋田大学医学部附属病院 羽渕 友則(教授)
  24. ・山形大学医学部附属病院 土屋 順彦(教授)
  25. ・東北大学病院 伊藤 明宏 (准教授)
  26. ・筑波大学附属病院 西山 博之(教授)
  27. ・関西医科大学 松田 公志(教授)
  28. ・兵庫医科大学 山本 新吾(教授)
  29. ・香川大学医学部附属病院 杉元 幹史(教授)
  30. ・宮崎医学部附属大学病院 賀本 敏行(教授)
  31. ・熊本大学医学部附属病院 神波 大己(教授)
  32. ・岩手医科大学附属病院 小原 航(教授
研究内容に関する問い合わせ

研究事務局 京都大学大学院医学研究科 泌尿器科学
小林 恭
TEL:075-751-3337 / FAX:075-751-3740

その他に関する相談窓口
京都大学医学部附属病院 相談支援センター
TEL: 075-751-4748